大腰筋・トレーニング上の注意--2(チェック方法)

チェックの仕方は、専門家でなければ難しいかもしれないが、
概要はこうだ。

できればチェックする人と、チェックされる人は分けたほうがいい。

【チェック姿勢】
・上を向いて仰向けになる。膝を90度に立てる。

【チェックする】
・脇腹の下方に骨盤がある。その骨盤の前に突起した骨の部分を見つける。
・その突起した骨から内側2〜5cmあたりを、触る。
・そこに胸方向から脚の方向へ上下に伸びた筋肉の出っ張りがある。
それが大腰筋。

その筋肉はダンサーなど普段大腰筋を鍛えている人のものだとわかりやすいが、
運動不足であったり、大腿直筋主体で足を使っている方はあまり目立たず解りにくい。
そして内臓が下垂している方や骨盤が開いている方の場合、
腸骨筋に大腰筋が癒着している感じで、そうなると僕にも大腰筋を緩める操作をしなければ、
見つけることはできない。
そしてこの大腰筋も他の筋肉と然り、しこりになり鋼のような硬さになる。
ときには鉱物系の組織、ワイヤーと同じような硬さになっている。
この状態では何もしなくても腹部が自らの大腰筋で縮められてしまい、
消化器や生殖器、特に腎臓にかかる負担が大きい。

その硬い大腰筋であることを知らずに、
大腰筋を引き延ばすストレッチ運動をやれば事故が起こりやすい。
すでにその筋肉は強く縮みこみ固まっている。
そうし続けるように神経から命令が強くでているのだ。
それを無理にストレッチをおこなえば、それに耐えられない。
常に固まり続けていいて強い収縮し続けている箇所には、
血液で栄養を配給できない弱い筋組織になっている。
容易に弱っている筋肉は筋断裂を起こす。
大腰筋の付着している腰椎や大腿骨の骨頭部分は腱部が剥離するときもある。
そしてその弱っている筋を痛めることをすればより筋収縮を強めて、
腰骨あたりの腰椎が簡単に内臓側に牽引されてずれていく。

ストレッチの教室で知識と経験のあるインストラクターに指導されているならば心配が少ない。

ですがお一人で、ピラティスなどの書籍をもとに、
大腰筋のストレッチをするときには上記のような危険性も潜んでいる。
くれぐれも最初は40〜50%程度の負荷から確かめながらトレーニングするといい。
友達が大腰筋に効きそうなトレーニングをやり過ぎて、
大変なことになったといっていたのを聞いてそう思いました。