アスリートの方は大腰筋・・・だけではね〜。-(1)

最近『大腰筋』についての、著書が多く出版されている。

それに大腰筋を特別な筋肉と言い放ち、
過大にその筋肉の効力や効能を挙げ連ねることがある。

かくいう私も大腰筋の重要性は、
ずいぶんと以前より気づき密かにここは大切な筋肉で〜、
と言い続けてきた。
現在のブームになるかなり前からです。

大腰筋は大切な筋肉であることは確かですが、
一方でその筋肉のみをクローズアップし過ぎては誤解を生むでしょう。
特にアスリートを目指している方々には影響は大きい。

大腰筋が骨に付着している起点と終点。
腰椎1番当たり(みぞおちの奥の方にある脊柱あたり)と大腿骨の内側に付着している。
そして鼠蹊部の前を通り、梃子の作用で強い力を発揮することも可能だ。
大腰筋が短くなることによりその2点間が近づき、動きを作り出す。
脚が90度以上に持ち上がる動作。

だが脚を持ち上げるのが主な機能なのです。
大腰筋の作用は。

身体の中心軸をとらえて、中心軸を巻き込むような強い動きは、
他の作用から生まれます。

サッカー選手であれば、破壊力のあるボールを蹴らねばならない。
そのときに大腰筋ももちろん働きますが、
同時に腸骨筋を『操作』して前方へ直進させる方向へ力を発揮させます。
この操作があって初めて、
「おぅ〜!!」といううなるような脚の使い方ができるのです。
身体をわけることの第一に重要な箇所。
ここでは骨盤の腸骨と仙骨の間の仙腸関節を緩め僅かにずらすこと。
非常に重要な動きです。
それに従属して、肩甲骨も(あとおそらく側頭骨も)分けて動きだします。
または動きやすく変わります。

それにより動きの質が緻密になり向上するでしょう。
同時に脚のパワーも向上します。

その【秘密】の、隠された存在、それが腸骨筋です。