「施術に善くも悪くも自己流の癖が付く」

同業の方よりメールをいただきました。
多謝!

たまたま筋膜という検索語でうちのページにたどり着いたそうです。

マッサージ業をなされている方で、
セミナー等に積極的に通われて研鑽しておられます。

その方が「施術に善くも悪くも自己流の癖が付く」
とおっしゃられてました。

これは他人事じゃない問題です。

ほんとうにさまざまなワーク形式が存在します。
指圧や鍼灸野口整体、井本整体、姿勢均整術、操体法、血液循環療法、
オステオパシー、エサレンマッサージ、タイ式マッサージ、三軸療法、十字式健康法、
構造医学研究、ケイシー・ライリー・マッサージ・・・。

知られていない手技を合わせれば30〜40くらい挙げられます。
頭の中で、いくつかの軸を設けマッピングして判断するわけですが、
分類に苦慮しています。
目移りするばかりです。

手技療法業界の方で、
自分にふさわしい仕事をもとめると、
多くの手技情報が飛び込んできます。

情報が多くなれば多くなるほどいいかといえばそうでもない。

すべてに接し深く学ぶ時間はないのです。
時間という資源は、有限です。

個人の力量によりますが、
セミナーを受けても表面を習い覚えるに留まることが多い。
深いレベルまで理解することは至難の業です。
教える側も相当な努力をしてそこまできている。
その相当な努力と同様なものをおこなわずして、
【身につける】ことは難しい。
身につけなければ使い物にならないし、
応用まで至らず発展性がない。

だが「教え方」は、それ自体が高等な技法です。
身体に影響を与えるものですから、責任が重いです。
その教える技術を身につけ、
教義されるシステムが体系化され昇華している、
そのような大変良質なセミナーにめぐり合えれば幸運です。

ですがその幸運をつかむために多くの他セミナーに顔を出し、
必要経費と割り切ってお金をはらうときも多い。
費用対効果を実感できなければ悲しくなります。

いろいろとまじめに取り組んでいれば多かれ少なかれ迷いを生じます。
果たして自分はこれでよいのだろうか・・・、と。
そんなときに「施術に善くも悪くも自己流の癖が付く」
という言葉が出てくるのかもしれません。
かえって基本が見えなくなってしまう。

だが自分のスタイルを確立できれば、
ずいぶんこころ穏やかになれると思います。
そのためには頭を使って頑張らねば。