知人のおばあさんのお話・・・

品のよい80代の女性がいます。
以前はお姉さまとの2人暮らしでしたが、
先にお姉さまが先立たれました。
それからは独り暮らしです。

遠方に甥の夫婦がおられ、時々気遣い電話をし訪問してくれます。

ですが持病で大病を患われており、
そのこともあり気弱になってしまわれています。
詳しいところまではお話しできませんが、
いま生活していけるのは以前に土地に投資し、
それにより得られた収益により生計を立てられているそうです。
ですが病気により入院が相次ぎ、
年齢で国により医療費の補助はあるものの、
何かとお金がかかるそうです。
それにより、もうその生活費も残りが少なくなってきたとおっしゃられて。。。

胸がつまる思いをしました。

そして気丈だった方が、「いつお迎えに来てもいいように私は備えています」、
「これ以上生きたくはありません」といわれるように変わりました。

数年前までお姉さまとともにお暮らしのとき。
体の弱かった姉を看病されたり、
さまざまなご苦労がありました。

しかしいま生活していくためのお金が底を突き始め、
その大きな不安にさいなまれていること。
そして体がつらい状態で耐えられないほどの苦痛を抱えていること。
晩年になりとても信仰心のあつい方がこのような思いをいだかれるいま。

身近にそのような方と接するとき。
将来の自分を重ね合わせます。

昔の日本。
おばあちゃんがいて、孫がいて。
楽しそうにしている風景。
「トトロ」のカンタ君とおばあちゃんのような生き方、
そういうシーンが郷愁に満ちていて、とても素敵なものに思えてきます。

昭和初期とライフスタイルが変わりました。
人と人との結びつきも変わりました。
それがよくなったのかどうか。

自分がどういう世界を生きていきたいかを選べるようになりたい。
そのために大切なものは・・・。
きっとそのようなものを手に入れたとき、
こころの安息をえられるのでしょう。

からだの安息もそこからでなければうまれてこない、
そう感じます。