施術の「間」について

整体の本(姿勢均整術系)を読んでいたときのこと。

よい整体かどうかについて、箇条書きで書かれていた。
・短い時間で仕上げられること
・強い刺激を体に与えないこと
・全身を調整しないこと

簡単にいえばこのような内容。
いまの僕のワークスタイルの真逆をいくものだ。
・長い時間をかけ、強い刺激を与え、全身を調整する、から。

長い時間をかけないことは、
お客様にもメリットがある。
体をケアする時間がそれだけ少なくてすむ。
ボディワイズまで過半数のお客様が電車で1時間以上かかります。
2〜3時間かけておみえになられる方も。感謝。
プラス2時間以上のワーク時間により半日がかりの仕事になります。

強い刺激を与えないことは、
ワークに関しての安全性を向上させる。
物理的な圧が少なければ、
加圧時に発生する危険が回避できます。
強い刺激を与えることのリスクは、確実にあります。
だから考えられないほどの集中力で、
2時間以上のワークをします。
ワーカーの疲労は、精神的緊張感からも多くなる理由です。

全身を調整しないこと、について。
体の全体のバランスをとるためには、
必要な箇所を「間」を推し量って調整すべき。
おそらこここで使われている「間」のことばは、
私が全体のバランスを計算してというものとは、
種類が異なると思います。
少量の刺激により、
ダイナミックに状態を移し変える計算をされているのでしょう。

『「間」か・・・』

しばし呆然としていました。

おそらくどの手技療法の本にも書かれておらず、
またおいそれとは書き記すすべをもてないもの。
施術をする個人個人の真価が問われるところです。
その「間」には、原因と結果の科学があるはずです。

私の場合、仕上がりを考えて、
常に頭の中で体の部分と全体のバランスを計算をしています。
一円玉を延々とつんで行くような作業のイメージ。
基底部分がゆがんでいようものなら倒れます。
ですが著者はそれを観る以上の「間」を割り出されるわけなのですよね。

まだまだ勉強不足です。

この著者と私とはワークに関しての切り口が異なります。
異論もあります。
ですが素敵な奥深いことを書かれておられます。

素直に考えさせられました。
改めて均整術の本を読み返してみます。