手技療法を通した体の理解--(1)

先日、ささやかなワークの公開デモンストレーションを開いた。

一般の方にどのように手技は理解されるのだろうか?
安全で簡単なものを身に付けるトレーニングを受けることで、
体に対しての理解が深まる可能性があるのではないか?
そう思い、友人に協力していただいたのだ。

デスクワークを主にする方とスポーツ万能の方。
数名の方に、[これからやるワークの講習]→[模範ワーク]→[実技・修正]。
この繰り返しでいくつかのワークテクニックを伝えた。

効果的なテクニックの種明かしとしては、
効果の実感できるものを受ける側の体をチェックしてからセレクトした。
するとソフトな刺激を与えるだけでも、
素人が行っても筋肉が明らかにやわらかくなる。

「小さな歓声」が沸き起こる。

先ほどまでの講習で、概念的な筋膜がどうのこうのという説明が、
少しずつ実際の筋肉の弛緩を感じ取り理解できてきた。
一見不思議そうに見えることでも、それは当然のこと。
もともとコントロールするための知識とノウハウがあれば、
そのとおりに作用するという、ただそれだけのことだから。

午前中いっぱいそれを体験してもらい、
後日メールでそのときの感想や気づいた点を送ってもらった。

すると手技のイメージが、
漠然としたちょっとおどろおどろしい感覚から身近になったそうだ。
そう感じられたと同時に、
手技についてもう少し知ってみてもいいかな?という気持ちが起こった。
それは人の体がやわらかくなっていくことの喜びと、
体を変えることができる知的好奇心が胸のうちで膨らんだからだそうです。
この知的好奇心をよい方向へ伸ばしていければ、
うれしいことです。

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