本日は食事法の熱烈討論会--(2)

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そのスリリングな話し合いのあとに思ったことがある。

自分のテリトリーの話になると、
そこに今までの自分の経験と知識からくる深いこだわりがある。
そのこだわりは悪いものではないのだが、
そこから視点をずらしてものを見たり話を聴いたりすることが難しくなることも多い。
そのこだわりは、思考プロセスが幾度ともなくたどってきた道であるから、
太い幹線道路となっている。
轍がくっきりとつけられていて、そこにすぐはまり込んでしまうようなものでもある。
そしてその道からそれることができなくなる傾向がある。。。

だがそれは同時に知識の新たな吸収と、
新しいアイデアの着想を柔軟に向かいいれることを拒むことになる。
だが自分でも気づかないうちに、
自分のテリトリーと思っている仕事については、
そうなってしまっているのかもしれないと思う。

私の研究するスタイルは、
できるだけ広く周辺にいたるまで物事を見て学び、
それから次のステップで狭義へ絞り込む。
そのようにしたほうが時間がかかっても完成度がよくなる。
根っこの深く張った丈夫な木に育つようだ。
日ごろからそれを心がけている。
だが自分自身の考え方の穴は、
自分自身では見えづらいところにあいているものだ。

なかなかその穴を面と向かって注意していただけることも少ない。
だが手厳しいことも言っていただける方を身近に持つことは大切です。

またそれにしてもほかの人の「食習慣」を、
改善するためのプログラムを組むのは難しい。
医師から指示された薬の飲み方も、
過半数の方は守っていないというデータがある。

いわんやただ言葉で数分間与えたアドバイスが、
いったい何の効力をもつことだろうか?
言葉でただ「〜を食べるように」という伝え方のレベルでは、
それを受け取る人は実際の話、ほとんどいないとおもう。

それ以上のことについていろいろ話し合えて、
とても刺激的な時間がすごせました。