関節を分かりやすく的確に説明した言葉があります。
「関節は動くために生まれた骨の構造です。
特に関節の近くの筋肉は、動きの時間経過のなかで、
次々順々に交換して働く能力を持っていることが、
いい動きの条件になります。
滑らかに交換が行われず、
ある一部分の筋肉だけが長い時間緊張し続けることは、
筋肉疲労を起こし、ひいては老化を早めます」
関節は、波のように骨から骨へ力を伝えます。
その波がからだの内側で途切れることなく流れています。
力が伝えられていきます。
重力により力が与えられた体は、
その存在を内包した形で力を蓄え、負担をかけることはありません。
繊細かつダイナミックに、
骨から骨へ関節を通り流れ続けるのです。
海の水の流れのごとく、
エネルギーをひとところに寄り付かせるものではありません。
常に寄せては返し流れ続けるのでしょう。
満ち引きは死ぬときまで止まりません。
それは生命の流れの良し悪しにも関係のある大切なものです。
心臓の鼓動と同じようなものですね。
野口三千三先生は、
関節の重要さを、老獪というよりも、
ほんとうによく捉えた表現だとおもいます。
ほんとうに、野口三千三先生は、すごいです。