肺が弱ければ姿勢がゆがむ?-1

書籍:“体をゆるめる”とどんどん元気になる!
副題:―朝晩のやさしい整体法 滞っていた代謝がみるみる良くなる秘密
出版:青春出版社
著者:井本 邦昭
価格:1,260(税込)

井本整体の本。

井本整体の本は好きです。
野口整体の流れを汲むからでしょうか。

すでに氏の『整体法』シリーズを読んでいます。
そちらと重複する内容が随所にありますが、
より奥深い井本整体の体の見方を紹介してくれていました。

今回特に興味深く感じたのが『肺』の大切さを繰り返し説いているところ。

・うつむきがちなのは、くびの骨が弱いのではなく、肺の力が弱くなっていくるからです。

・肺と尻とは密接に関係している。
皮膚と呼吸器に深い関係があり、
呼吸器系が疲れてくると皮膚に吹き出物が出てくる。

・肺が弱っている人は腕が真横に伸ばせなくなってくる。
パソコンのキーを打ち続けて肺が弱ってくる。

・肺が弱い人はいやなことがなかなか忘れられない

などなど解説を読んでいて同意できることが多いことに驚くでしょう。

肩がすらっと下に落ちて首が伸びる方が少なくなりました。
なで肩ですね。

この肩の位置、
肩甲骨のニュートラルポジションを得るために必須です。
肩甲骨と腸骨(お尻の仙骨を取り囲む左右の骨)。
この二つの骨は互いに動きが相互作用しながら動きます。
呼吸機能は腸骨や肩甲骨の開閉運動域が、
両者とも同様に良好でなければ抑止されます。

お尻の筋肉が硬かったりボリュームがないのも呼吸がしにくい。

肩がいかり型で上がっているのはいけません。
肩甲骨の下端が左右に開いたまま、
常に呼吸時の肋骨可動域を狭めます。

呼吸のもつ外界と体内を取り持つつながり。
安静時はリズミカルな心地よい呼吸ができ、
心休まるひと時を与えてくれます。

このリズムは心臓の鼓動と同じように不随意神経で支配されています。
理想的に脈打つ心臓、そして理想的に空気を取り込む肺。
心臓が不整脈のようにそのリズムを狂わしたときには、
医師などで注意を受けます。
ですが肺の機能が抑制されていても
取り立てて肺が弱っているという指摘を受けることは少ない。
この心臓と肺の受け止められ方の違いに、
僕は違和感を持ちます。