歩くときの要点:そのいち[3つの呼吸関係隔膜]

立位姿勢。
3つの地面に対して水平に位置する隔膜。
下から順に、

(1)骨盤底筋(恥骨と尾骨の間にハンモック状にはった筋肉)
(2)横隔膜(腹腔と胸腔との境にある,筋肉性の膜)
(3)声帯隔膜(甲状腺のちょい上の喉ボトケあたり)

歩くとき。
この三つの隔膜につるつる滑らかなお皿を入れるイメージ。
このお皿の中にはお水が溜めてあり、
常に重力方向に垂直にする必要がある。
傾くとお水がこぼれてしまう。
このお水がなくなるようではNG。

解剖学を学んだ方は、
上記の3膜は呼吸に関係があることに気づく。

そして上記の膜がスムースに働くためには?

察しのよい方は、すでにお気づきでしょう。
立位姿勢では腰椎がすっと伸び、
生理的前後湾曲を保持しつつ、
まっすぐな立ち木になったイメージ。

これで腹圧にゆとりが出て、
骨盤底筋と横隔膜の動きが確保できる。

頚椎も同様にすっと伸びる。
これで声帯隔膜の動きが確保できる。

運動をするときに、
一番気を使わなければならないのはどこか?
体を酸化ささないために呼吸代謝を妨げてはならない。
呼吸代謝は血液の代謝と同値。
ここに最大の重きを置いてみた姿勢。

息を楽に吐ける姿勢であれば、
吐けば勝手に入ってくる。
だが人はひとたび息苦しさを感じれば、
息を吐くことを忘れ吸うことに躍起になる。
息が上がることとなる。
それを徹底的に避ける!

このリズムをキープすれば『大自然』に溶け込む。
孤立感なく外界と内界とのエネルギー代謝がいい。
この状態で歩きたい。

だから呼吸機能に関係が深い隔膜に重きを置く。

(だがこの姿勢ができるまでが一苦労なんですね)

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この隔膜を地面に水平に回転させ滑らせる歩きは、
腰部の負担を大幅に軽減させる。

かつてあるインソール制作ビデオ初級編を見た。
そのインソールを使用時の適正判断をする方法として、
ベルト位置から右前と左前に15cmの棒を突き出させ先端に球を取り付ける。
同様に右後、左後にも。

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それをビデオで撮影。
インソールをつけた前と後での棒の先端の球の軌跡を解析・観察。
インソールをつけた後のほうが水平に骨盤が回る。
腰痛などを持つものは、片側・両側が上下に大きくぶれる。

お金に余裕がある方はインソールをオーダーメイドで作ればいい。
すると私のいわんとする歩き方がたやすくできる。