ご高齢の方のワークをしてみて感じたこと

今、私は仕事に追われてはいるが、
時間の融通は利く。
だからそれを利用して研究目的を持ち許可を得て
ご高齢の方のワークをお引き受けした。
縁あって、という感じ。

70代後半の女性。
若い方々と比較にならないほど、
時間と労力と神経を使う。

私のワークテクニックはソフトなものも利用する。
だからそのソフトなテクニックで終始すれば、
ご高齢の方にも受けやすいメニューは作れる。
だが最終的にここまで肉体面を向上させたい、
そういうビジョンを持ちながらワークを行う。
ソフトなテクニックを繰り返し行うことで
うまくそのビジョンまでたどり着ければラッキー。
だが計算上、高齢の方は難しい。
ワークを続けることも間々ならないならば、
ソフトなテクニックだけで通すことも難しい。
とりあえず現在の私のテクニックではそう。

変化の乏しさ。
そして戻りの早さ。
個人差はあるがその両面が強く感じられる。
するとソフトなテクニックばかりでは経済性がよろしくない。

体をチェックするとき筋肉の硬化度を0〜10段階で数値化して意識する。
デジタル時計のように、
この硬さはいくつのように脳内で表示して、
常にそれを観て変化を感じ取る。

今回のワークでこれだけ柔軟にできる。
次回までにこれだけ戻る。
もちろん戻りが少ないほうが先に進める。
ご高齢の方のワークに不慣れなため、
その戻り値が大きいことに当惑する。
先が読めない。

ワークで筋肉を柔軟にしてもまだ奥がある。
骨の部分に溜まるしこり状の筋肉は
硬化セラミックのよう。

だがワークの回数が進んでご高齢の方が一言、
「この膝の痛みは一生続くのかと思ったよ」
といわれるとうれしい。
私から見ると、本当にまだまだ。

肋間筋の開いたままの上半身。
骨盤の開きすぎ。
驚くほどの脊椎の左右屈。
腰背部等を解いて脊椎を見たとき、
脊椎の本体的な歪みを目の当たりにして驚いた。
そして体中の各、大関節や中関節周囲には大きなしこりが見当たる。

この方は日頃、
仕事で活躍して元気な人。
それでもこうなのです。。。

大病になる前に、
体を若い頃の状態に引き戻すように努めてほしい。

一生続く痛みを持ち続けることは、
人生に不安を与える。
高齢だから我慢せよでは筋が通らないと思う。
そう感じさせてくれた。