立つときの自分を眺めてみよう

立つときの姿を眺めてみます。

人体を大の字にして立ててみて。
見る方向からパターンわけしてみましょう。

前・後から。
上・下から。

※前後はイメージしやすいが、上下はぴんとこないときがあります。
※頭部側からみたときが上、足の裏側からみたときが下です。
※人体模型を手にして実際に上下から眺めてみてください。

すると筋肉の特質を捉えれば、
下からと後から。[陰]---イメージ力で動かすエンジン部
上からと前から。[陽]---意志の命令で動く方向指示ハンドル部

この二つに分けることもできます。

かなりマニアックな分け方で、
これ自体わかりにくい人が多いでしょう。
でも立ち方を精査して感じ取れるようになると、
体でこの意味が解ってきます。

[陰]部分が充実したとき[陽]部分が次に『勝手に』充実する。
ちょうど陰陽の言葉の並びと同様。

陰が先で陽が後。

[陰]にあたる部分と地面とのかかわりを密に保つこと。
その係わり合いがかみ合い、
抗重力筋と骨との関係が絶妙に作用すると、
体の中に地面からの反力を受け取れる。
その反力を[陽]部分が活用して自在に体の舵を取る。
まるで[陽]部分は空中に溶け込み無重力空間を漂う。
動かしたい方向を指示する。
わずかに「それをもうしてしまった・・・」と完了形の、
イメージを持てば済む。
そのとき思い描いた脳内シュミレーションイメージに沿った動きがかなう。

不思議なほど悪癖の入った動き方が抑止された良質な動きができる。
力みがなく疲れない動きです。
それに力の集中力や透徹力、方向性なども、
かなり自由にコントロールできるようです。

アレクサンダーテクニークで行うような、
動きを抑止して、動きの悪癖を取り除こうとしなくても、
かなりの割合で良質な動きを自然に取れるようになるようです。

ただマギー司郎ではありませんが、
「これはね〜。近所の私の友達の長谷川君に大好評で・・・」
といういかんせんマニアックなことであると思います。

ただ体が整わないと、
体を支える陰の力を理解できません。
体の方向を指示する陽の部分を陰の補完部品として使ったりします。
この点をカバーするためにボディワークの筋膜をリリースする作業が
必要になるのです。