職人気質の世界が垣間見れる?『将太の寿司』

先日韓国の有名企業経営者が、
日本のコミックを韓国語に訳した本を従業員に推奨していた。
わざわざ買い配ったそうである。

そのコミックの名は『将太の寿司』。
主人公関口将太が知恵と惜しまぬ努力により立派な寿司職人へと成長していくストーリー。
思いやりある将太は多くの人に協力を受ける。
高校を中退、小樽から上京し東京の鳳寿司に勤める。
ストーリーは少年マガジンという少年誌に連載されたもので予想がつく。
だが技術だけではないお客様に対しての心配りの大切さを鳳寿司の親方から教えられる。

技術を磨く大切さだけではなく、
同時にお客様への気持ちが大切だという気持ちがにじみ出ている。

韓国の企業家がこの本を賞賛した真意は?
滅私奉公をして企業につくせというメッセージではなく、
一人前の職人としての仕事とはどういうものなのかを知ってほしいということだったのだろう。

『技は目で盗め』という寿司職人の世界。

これを非効率的と思うかどうか。
自分で創意工夫をする、
何が大切か、何をしたいか、何が問題か、どう解決すればいいか。
技を目で盗もうとすれば、
技を身につけるために一連の苦労を積み上げる。
試行錯誤、失敗や実験の連続だろう。
だがそこに創造力を伸ばす力がはぐくまれる。
その力は社会の荒波にタフに乗り切るための切り札。

はじめからノウハウを人から教えられて当然と思えば、
創意工夫をする力はなくなり、
同時に非効率的努力と生産性のない仕事に嫌気がさす。
または失敗を過剰に恐れて自ら動けなくなる。

ボディワーク屋さんも職人気質な人が多い業界。
自らが精進して何ぼの世界。

またコミックであるからとても読みやすかった。^^1
文章で読まされるよりもとても解りやすい。
将太を通して職人の精進する姿がこころに残る。
私は目黒図書館で借りて読んだんですが、
漫画喫茶なのでお時間があるときにみてみるのもいいかも。