重感が体を動かす---1

体の表層の筋肉を動かそうとしているのか、
深層の筋肉を動かそうとしているのか。

その違いをどうやって見分けるか?

体表の筋肉の動き方は深層筋の動きにより制御されているときと、
表層筋を動かしている場合とでは異なります。
ですが外見上はあまり両者の動きを見ても違いを見つけることは、
一般の方には難しい。

私の体感覚では、
体を動かすときに力みが入るときには、
体表の表層筋に意識が入ります。
するとその一部の表層筋が硬化して、
その動きをするための他の筋肉の協調・連動作用がない。
それにより非力で辛い動きになります。

それに対して深層筋が活かされているとき。
体の『重み感覚』をイメージ上で縦横無尽に感じ取ります。
たとえば腕を使うときには肩甲骨の動きを重みで作り出せばわかりやすい。

肩甲骨を下に背部の筋肉を引き下げることで下ろすこともできます。
その場合、呼吸に注意をすると浅くなる。
呼吸を止めなければいけない力みが入る。
良質なムーブメントとはいえません。
広背筋だけを「ぐぐぐっ」と押し下げる、
単独筋優位の関連筋無視の動きです。

それに対し肩甲骨を下に下げるときに、
たとえば右側肩甲骨下端に5キログラムの錘を「ずん!」とぶら下げた。
と、イメージします。
肩甲骨下端がぐいぐいと錘の落下する力により落ちていく。
それに伴い腕を前に出しておけば自動的にすぅ〜っと持ち上がっていく。
その場合、呼吸に注意を向けてもスムース。
力みが入らない良質なムーブメント。
疲れないし肩甲骨に関してのいくつもの関連筋が自動的に協調して動く。

重さの感覚、---『重感』と、個人的に呼んでいます。
その重感を存分に感じ取り動いているときが、
僕の体調のベストです。