人体の負荷分散システム

私たちの体は『負荷分散システム』として成り立っています。


体のパーツごとに負荷をうまく分散させています。
・負荷が集中してシステムダウン(筋肉の炎症や硬化)を回避させる。
・複数のハードに処理を分散させることで、処理速度を向上させる。


オーケストラの演奏で、
花形が一人だけ頑張っても感動できない。
かえって浮いて見えるだけです。
すべての演奏者が自分の仕事を把握する。
周りの演奏者の息を感じ取り協力して曲に命を吹き込む。


心地よいハーモニー。


体も一つ一つの筋肉・内臓・骨・体液・器官、
ことごとくハーモニーが奏でられるとき。
意のままに動くことができます。
そのときにオーケストラの演奏と同様です。


心地よいハーモニー。


ハーモニーが必要です。


体の部分痛があるときやことあるごとに起こる方。
一部の筋肉に多大な負荷をかけられて、
他の筋肉が遊んでいることが多い。
いくつかのパートに負荷分散ができないと、
一部筋肉に負荷が集中することでシステムダウン。


この場合の部分痛を予防するためには。
たとえば過去に歩きで脚を使うとき。
大腿筋を100%使い倒しハムストリング筋を怠けさせる。
これからはハムストリング筋を60%〜70%利用する。
大腿筋は足を振り出す方向を示すという30%くらい。
ハムストリング筋は、
内側(半腱・半膜様筋)と外側(大腿二頭筋)で構成されている総称。


筋肉ごとに筋量や筋の長さの平均があり、
そこからもその筋肉の性質が観察できる。
そのためには数値で見るのが解りやすい。


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ハムストリング筋:(1)552.9/(2)51/(3)35.4
・半腱様筋:(1)233.4/(2)26.4/(3)8.0
・半膜様筋:(1)151.5/(2)10.3/(3)17.7
大腿二頭筋:(1)168.0/(2)14.3/(3)9.7

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大腿直筋:(1)22.6/(2)28.9/(3)8.3

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(1)筋量[g].(2)筋横切面積[cm2].(3)筋の長さ平均[cm2]とする
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単純にハムストリング筋と大腿直筋の筋量を比較すると


ハムストリング筋:大腿直筋=552.9[g]:22.6[g]


24倍ハムストリング筋が大腿直筋より筋量がある。
パワーが赤ん坊と大人ほど違うのです。


ものの30分歩いて脛の前や太股の前、
そして足腰が痛くなる人は大腿直筋を酷使しています。
脚部の利用の際のハーモニーがざわついています。
ハムストリング筋を活かした姿勢を導入すればいい。
体が軽くて本当に心地よくなっていくでしょう。


「なぜ歩くと足が痛くなるのだろう・・・」
の答えに一部の筋肉の酷使をしていたからだ、
という発想ができるようになればすばらしい。
足の各パートの心地よいハーモニーを聞きたくなってくる。


その切望がほしいのです!


体の他の腕や胴や首なども同様に数値で負荷量がわかります。


体のハーモニーを聞くことは体の全体を隈なく活用することを意味します。
そのときに体の基礎数値データを利用できれば、
ハーモニー奏者のパートが書いてあります。

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余談ですが、
体の筋肉同士のハーモニーはとても解りやすいものの代表です。
他にもさまざまなものがありますよね。
・内臓と筋肉のハーモニー
・脳(神経)と筋肉のハーモニー
・内臓と脳のハーモニー
・関節同士の・・・
・経絡と筋肉の・・・


などなど。
ちょっとこじつけのようにも思えます。
ですがいくつもの補助線を引きますと、
興味深い相互の関係性が見えてきます。
おかげで深く観察する目が養えます。


また知人のお世話になっている先生で脳の機能が負荷分散システム的に
ハーモニーよく働くようにする技術を持つ方もおられます。
脳が隈なくハーモニーよく働くようになることで、
優れた治病効果やおそらく精神安定と能力開発の期待もできるはず。
僕もこの分野とその先生に期待しています。