『骨はゆるめず、肉をゆるめる。』とはどういうこと?

中国武術で驚異のカラダ革命2』より。


『骨はゆるめず、肉をゆるめる。
骨から生まれるリラックスパワーの極意』


一見すると意味のわからない文章。


でも質のよい体の使い方を、
日頃より意識している人は、
この文章の行間が入ってきます。


だからこれで十分。


「骨はゆるめずっていったって、
骨はもともと硬いもんだから緩むわけないでしょ?」


もっともなお話です。


骨はゆるめずというのは、
ここでは関節という骨と骨のジョイントのかみ合わせと、
そのかみ合わせを正しい状態でキープできる筋肉の作動をさせること。
そのような意味合いです。


「肉をゆるめるんじゃ、
へなへなへなじゃん!
それじゃ武術になんかならないよ!」


これまたもっともなお話です。


では肉をゆるめるとはどういうことでしょうか?
関節をしっかりかみ合わせパワーの源となる筋肉群以外に、
空間や動かす方向性を微細に指示する筋肉があります。
この後者の筋肉をゆるめなさいね、
ということです。


筋肉の緊張は血管を圧迫し、
血液不足が起こります。
そうなれば容易に知覚・感覚神経組織はマヒします。


感覚が失われては相手を理解するどころか、
自分の動きも制御不能


センサーになる筋肉群は緩ませておくことが大切です。
ミリ単位またはそれ以下の繊細な動きをするには、
筋肉の力がとろけるようにゆるんでいる場所があります。
これのことをいっているのでしょう。


その気持ちになって熟練した武術家の動きを見れば、
骨はゆるめず、肉をゆるめる通りに動いています。
気がついて観察すれば、
『な〜るほど』ですよ。

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日頃より良質な訓練している人は、
このシンプルな文でピンときます。
うなずきます。


よくまぁ中国の漢文のように短文で表現したなと驚きます。
ムック本のキャッチコピー力に脱帽です。


体の特性を詳細に把握かつ理解して、
自分の体を活かしきる方法を追求する。
徹底した機能追求の眼が感じられます。

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ただこのような文章でキャッチできるのは、


私のようなカラダマニアですから〜、残念!^^!