体を精妙に動かす人の故障個所


水気のなくなったゴムのようです。
輪ゴムも使い過ぎては伸びきってすぐ切れます。
使わなくてもひび割れます。
『適度な使われ方』があります。


筋肉も輪ゴムのようなものです。
体の負担を考えずに筋肉を酷使すれば筋肉硬化へ。
デスクワークや家事などによる肩こりや腰痛です。


体の使い方を研究して精妙な動きへ至る人々も、
悩みがないわけではありません。
スポーツ選手、武道家、ダンサーも。
人知れずご苦労している方も多いのです。
外見上顔のゆがみなどは隠しにくいもので、
私どもは目ざとく見逃しません。
「この方も大変なんだな」と感じます。


ただ注意しなければなりません。
一般の方々とは異なる筋肉位置に凝りが発生しているのです。
日ごろの鍛錬で得た強力な筋力をもとに自分を締め付けている。
そのためリンパ液や血液の流れを分断させる力はすごい強烈です。


体の使い方を研究している当人は体感しているはず。
または実際に何らかの障害が既出してわかる事もあります。


筋肉の使用頻度が強すぎてという部分が、
アウターマッスルかインナーマッスルか。
その違いがあるだけです。


未消化の筋肉の疲労蓄積は、
自力でゼロにするのは難しい。


一般の方はアウターに負荷がかかり、
体の求道者はインナーに負荷がかかる。


そして体の求道者はインナーの丹田周辺を、
少なからず酷使し続けて左の大腰筋などでその周囲の内臓や、
左脚部を締め付けていきます。




たまに思いたち動く私は「ぎゅぅ〜っ」と一気にきちゃいます。^^1
実は一気に締め付ける場合には、
苦しさや体の反動が強いのです。
便秘になり脚がしびれのたうつ。
危機感が一気に襲って来る。
だから「これはまずいぞ!」とわかる。
で自力回復の方法を知っていますから、
ちゃんと直しておきます。


だが普段から過酷なトレーニングなさっている方は徐々に、徐々に。
この『徐々に』が後になると疾患へと発展する場合もあるそうです。
意外なほど達人と呼ばれる方々にも『ある場所の凝り』ができる。
ちゃっちゃかと多くの方の体をチェックしていくと、
共通項が見えてきますからそう言えるのです。


体を精妙に使う方々の筋肉も鋼のように硬くなって戻りにくくもなります。
だが解き方が適切であれば、
劇的に体調がよくなります。
一般の方と一線を画します。


だから実は体の使い方の技巧を凝らさなければいけない方!!



自身が「なんら問題なく健康体です」と
お考えになられている方こそ一度ご自身の体を知ってほしい。


ひそかに常々そう願っている次第です。


偉大な人物がより長寿を得て、
功績や偉業を。
末永く。


それ以上にがんばって生きた方に、
より幸せな晩年を迎えてほしい。
そう感じています。

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体の歪曲を含めて体の使い方の技巧を凝らしたものは、
インナーマッスルに生じたしこりが消えることとなる。


すると一から技術習得をやり直しと思えるほど、
整体された状態がぴんとこない心もとなくなる。
今まで行われてきた修練が本物であれば、
それは自分のゆがみという業を捨てて次に飛躍する時期が来たと思えばいい。


そうして乗り越えている人たちがいます。