もう一回分のワークを受けてくださいませんか

腰椎椎間板ヘルニアになられているお客様。


このお客様は予約順番待ちになる一歩手前に駆け込まれまして、
すぐにワーク対応をすることができました。


初回お見えになられた時には、
かなり症状が危険な状況です。


そのことはご本人の訴えからもよくわかりました。
5つある腰椎の並びは椎間板の隙間もなく、
ジグザグになっておられました。


医師に診ていただいたそうです。
やはり手術を勧められました。
ですが手術をしても改善状態が維持できるわけではない。
そのことをおっしゃっておられました。
そこでつてをたどってボディワイズにお越しいただきました。


この椎間板ヘルニア部分は既に炎症の極みです。
腰部の筋膜層は幾筋もの複雑なよじれをつくり、
凸凹とした太く硬化した筋膜のしこりがあります。
多少腫れは退きかけていますが内側ではまだ燃えている。
そのような炎症部分を押したり引いたりすれば、
火に油を注ぐようにダメージは拡大します。


その場合にはヘルニア状態を引き起こす関連部分だけを解く。
これに徹するしか私には手だてがありません。


周囲の筋肉が硬直してヘルニアになる部分を強く牽引している部分があり、
その部分も炎症を持っています。
ですが直接椎間板ヘルニアとなっている部分と比較すれば、
慢性筋肉疲労による筋肉が硬化している部分と言うべきところ。


こちらの部分をリリースする行為では
現在痛みが強い部分を触ることもない。
ご本人をみると体力はまだ十分にある。
そしてどうにかといてほしいということ。


上記の流れを説明してリリースしました。
ただ普段この慢性筋肉疲労部分を解くペースより、
より深く解かざるを得ません。
体を引きずってお越しになられて、
明日も早朝3時から長時間のお仕事とのこと。
ある程度安定した状態にする必要があります。


ですから心を鬼にして
慢性筋肉疲労部分を痛みが出ますが解きました。
普段はワークの回数を何回かに分けて解くのですが、
それができません。



必死になって解かせていただきました。
腰椎ヘルニアの方の多くは、
もともと筋肉が柔らかい資質がある。
だから要領をえた解き方をすると、
リリースがスムースになるときがあります。
幸いにして状態もある程度安定してお帰りになられました。
3時間くらいの時間を費やしました。


【注意】:このケースではよい諸条件が重なりスムースに成果がでました。
まれにみる珍しいケースとしてお考えください。


予約がお仕事の関係上などで取りにくい状況となっており、
少ないワーク回数でより安定した状態に改善しなければという条件がある。
すると仕方なく強めのワークをすることとなる。。。


そしてもう腰部のつらさや嫌な常にある咳込みがなくなった。


ただ腰椎ヘルニアを既に10年以上持ちつづけておられて、
ぎっくり腰も繰り返しておられるので。。。
腰椎周囲の筋肉は自前の硬いプロテクターのように変化します。
この部分は本人も仙腸関節を私がリリースしてから触ればわかる。
確かに硬く骨のような筋肉があるのです。
だから素人目でもわかりやすいのです。


腰骨がすでにゆがんで上半身の重さを支える力が削り取られていたから、
腰椎の周囲の抗重力筋(この場合起立筋や腰方形筋など)を骨のように固めた。
外からみるとその程度の話だと思われます。
ですが問題は内臓部分なのです。
腰椎の前側にある内臓部分をも、
まるで骨のような硬さに近づけようと固めている。
つまり内臓の腰椎に寄り添っている部分を固めて、
骨が上半身を支えられなくなっているのを支える。


このような状態になっていることが多いようです。


そしてこのお客様もそのような内臓の硬化が観られました。
この部分を解かなければ内臓にかかる負担は募ります。
またこの部分に大きなしこりがあるということはみぞおちを固めて
横隔膜の上下運動を抑制することとなり腹式呼吸がしにくくなります。
すると肋骨を広げて必死に空気を肺の中に入れようと頑張るので、
肋骨部分が大きく開いたままで固まるまま。



ですがいくら腰椎ヘルニアがおさめてもらえたとはいえ、
緊急事とはいえ痛みの強いワークになりました。


だからご本人は、
痛みがおさまったからもうワークを受けに来たくない。
そのようにおっしゃいます。
その気持ちよくわかります。


ただ内臓部の硬さや肋骨胸郭が開きが大きいままで無呼吸となるなど、
もう少しみていかなければならないところがあります。


奥様も今日はお見えになられており、
もう少し頑張ろうねとおっしゃっていただけました。
ワークをお受けいただくのも費用がかかりますので、
ご本人が了解して受けたいとお考えいただけないのに、
私から「受けたほうがいい」とお勧めすることはありません。


その点はお客様の考えでよいと考えています。


ですが私の父が腰椎椎間板ヘルニアが基で死を選ぶこととなったもので、
いろいろと思いいれがあります症状でして。。。


ですので本日は久々にほぼ全編カウンターストレインとAKAを多用した、
痛みの本当にないワークに徹しました。^-^)
私も無痛でワークをするテクニックにも精通しています。
状態が安定しているのでこれで対応しても成果は期待できる。
DeepTissuuMassageを使えないのはリリース深度的に痛いです。
でも中途半端に内臓に石のような硬さを持ったままワークを終えるのは、
私としても心に無念が残ります。


そのようにして次回のワークをさせていただくチャンスをいただきました。
本当によかった。



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【お願い】
椎間板ヘルニアまたは腰椎滑り症などの症状は
かかりつけの医師に整体などの施術を受けて良いかを確認し
適切なアドバイスをいただいたうえ施術院などにかかるよう
お勧めいたします。
その過程を通らなければお客様のお身体を考え受付られないこともあります。

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