内臓部分のコリ解消で感じる体の安定度の向上!

体の状態が安定したかどうか。


それは筋肉の柔らかさを見るだけではわからない。
内臓にこりや硬さやガスのたまりなどがなくなり、
十分な柔軟性が出てきたとき。
私の内心ではずいぶん安定してきたなって感じる。


筋膜のリリースを体の各部分を丁寧にしていく。
だが内臓部分が硬くなっているところがあると、
そこに不安材料を感じてしまう。


以前重篤な症状をもたれている方の腹部を触ったことがある。
アトピーの方や肝臓病の方、リュウマチの方、椎間板ヘルニアの方、
女性の婦人科系の症状をお持ちの方など。
他多くの方々のワークをさせていただきました。
体の硬化した各筋膜部分をしっかりと、
本当にしっかりと解いた。


だがそれだけではブロックしてあるところが感じられる。


骨格筋と呼ばれる部分が硬化する。
例えば肩がこったり腰が張ったり。
手足の痛みなんかも骨格筋だ。
その他の主要な骨格筋を解く。
だが骨格筋という骨を動かし支える筋肉以外の部分が硬化著しい。
それは内臓の強い硬化があるという様子だ。


内臓に自分では気づかなかったしこりがある。
そこは強い炎症を持ち柔らかさが失われている。
時として石と同程度の硬さを感じ、
その部分が冷たいこともある。


この部分を緩めて本来あるべき柔らかい正常な温かみを感じる状態にする。
そうすることができないときには次のステップへ進みづらいときがある。
後戻りが早いこともある。




私は本である施術者の話を読んだことがある。
その方の母がとある内臓疾患にかかってしまう。
それをどうにか回復させたい。
病院のベッドに横たわる母の内臓を解いた。
慎重にそして真剣に。
病院側では快く思われなかった。
だが自分でできることはこれ位だ。
母も『お前にもやってもらいたいんだよ』という。
責任はすべて施術をした息子さんがとること、
そのような約束のもとで内臓の施術は黙認された。
そして数週間経過した。
中部屋程度の病室にいた。
母の病状が安定した。
大部屋に移ってよいという。
だが気づくとその中部屋の周りにいた患者たちが、
入院したときと顔ぶれが違う。
3週間のうちにも3人の方が亡くなられた。
母もその方々と同じような症状で入院していた。
お亡くなりになられた方々のことを知りぞっとしたという。


医学的には彼の母は内臓を緩められたから
体調がよくなったかどうかは定かではない。


だがその施術者は内臓を緩めることが大切であると確信した。


内臓は多くの血液やリンパ液などの体液の停滞が起こりやすい。
体のほかの部分よりも多くの液状の体液が集まる場所だからだ。


そこが常に流動して流れ動いていればきれいな状態が続くはず。
だが流動を妨げるような停滞を起こすならばにごりだす。
これは小川の流れている様子と同じだろう。
流れ動く水はきれいで腐らないが、
せき止められよどんだ水は、
いずれ腐り始める。


この様子を改善する。
内臓にしこりができてせき止められた体液。
それによりよどむ支流の袋小路。
そのよどみを少しずつ体から排泄をさせていく。
そして本来の母が持っていた内臓の小川のせせらぎを取り戻す。


内臓の内部も地球の回転のように常に動き続けていて生命力を維持する。


お腹は多くの体液が集まり生命力を維持するためのシステムが詰まるエリア。
その重要な部分が改善することで体質は安定しだすと考えても、
とっぴ過ぎる考え方ではないはずだ。


実際に内臓がゆるんでない状態では、
一時的に様子が改善してももとに戻りやすいのです。


内臓という生命維持に必須な要素にもっと目を向けるべきだ。
そうすることで体の安定を感じることができるだろう。


ただ内臓部分のリリースは繊細で安全確保の下準備が必要な部分だ。
骨格筋リリース以上に!


お客様にとってみれば内臓リリースの技術に長けているかどうかも、
ぜひ治療師を選択する判断基準にして欲しいと思う。