背中がよく動くかどうか。


蛇の動きを見てみる。


蛇が前に進むときは、
尺取虫のような動きではない。
蛇独特の背骨をくねらせた動き。
背骨を動かすことで体を移動させることができるねですね。


人間の体にも背中があります。
その形状は蛇とは異なりますけど、
頭部と脊椎と肋骨部分の構成要素は蛇と同様。
だから人体の中の蛇の動きが宿るところです。


この蛇の動きを実は人間もすることが出来る。
脊椎がゆるみ肋骨がゆるむ。
そして規則的連動、律動を繰り返しています。
この様子は正しく立つ姿勢を分析するといい。
常に変形した蛇の動きが繰り返されています。


そして歩くときの背中には、
まさに蛇の動きが繰り返されています。
このムーブメントがなされているならば、
肩こりは歩くたびに減少していきます。
腰痛も解消されていくでしょう。


背中がこの動きをしてくれないとどうでしょう?


もちろん体の背面の張りが強くなるのは想像通り。
そして体の前側が詰まり始めます。
背中の筋肉はからだの前面の筋肉と筋断面とは幅が違う!


背中側の筋肉が10とすると体の前面が1程度。
だったとすると、
背中側の筋肉が5くらいしか働いていないとすると、
体の前面が6程度働かないといけなくなる。
でもね〜。
もともと体の前面には体の重さを支える筋肉なんてほとんどついていない。
抗重力筋という筋肉が背中側にあるのですからね。
四足の猫とか見ると体の前面の腹側は背骨につられているだけのものです。
二足の人間もそれと同じシステムですからね。
腹側で体の重さを支えるシステムはないです。
あったとしてもほんの細やかなものなのです。


腹筋で体を支えている?
そんなできないことはあきらめましょう。


呼吸がしにくいですし心臓が締め付けられたりみぞおちが固まる。
下腹部が前にぽっこり出てきてしまったり。
つまりからだの前面の骨格自体が歪みだす。


体の前面をゆがませる姿勢ストレッサーは、
体の背面に存在する。
そう考えると体の内側の空間を制御できるようになる。


背中の筋肉が蛇のように使えるようにエクササイズを工夫して実施する。
そうしていくと体の上下と前後のバランスが整いだすでしょう。


肩甲骨や背骨が自在に動かしづらいならば、
まずはそこを解くこと。
そして解き終えてから、
自在に動かせるようトレーニングすること。


そういうアプローチもありますよ。