主要障害を見抜く目を持ちたい・・・。

オステオパシーの本を読んでみると『主要障害』という言葉がでてくる。


患者はは多くのオステオパシー的障害を併せ持っており、
その障害ひとつひとつを対処していくことはよくないという。
不必要な矯正を体に繰り返し受けさせてしまうことで、
かえって体を乱す結果になるという観点からの言葉です。


私どものところでは矯正を受けても体の使い方を覚えていただくことで、
かえって体が整うというような計算をして解いております。
体の使い方が体のゆがみを引きずるままの状態で解かれれば、
体は不用意に解かれてゆがみが確実に増していきます。


その事実は現実にかつておみえになられたお客様で思い知らされました。
他院で一生懸命先生に解いていただいたので体はゆるいが、
そのゆるさは筋肉がルーズになった感じです。
体の中心軸が腰の横隔膜部分で見事に二分されている。
本人はそれに気づいておられなかったようですが
すでに5年間毎週治療院に通い続けているという。
人間は動く物質なんです。
動き方が悪いままならば必ずまたゆがみだす部分がある。
だからそれを計算せずに不用意に矯正を受けすぎると危険。
私も納得いたします。


それに『主要障害』の積極的対処は、
治療時間も大幅に節約することができる。
お客様にとってメリットになるわけです。


だから主要部分の障害のみを対処していく方がいいという考えが成り立ちます。


ただ主要障害を発見すること自体が大変難しいことです。


主要障害を見つけるには真にすばらしい先生に師事して教えを請い修行するか、
自分で死に物狂いに自分の知恵と血と汗を流して探し出すかしかない。
ただ自分で死に物狂いに探し出す努力なしには、
すばらしい師匠がいてもそれを学び取れはしない。
ハンパなことは許されない。


浅はかな知識と技量で主要障害を決め付けるのは論外です。
そうはなりたくないと思います。
わからなければわからないなりに素直に努力を続けること。


主要障害を特定して問題箇所をケアすることで、
他の問題箇所も連鎖して自動的にケアできれば最高です。
そうなれるように地道に歯を食いしばり学ぶしかない。
そのための努力は遠回り感があってもムダになりません。


ボディワーク屋さんも適切な主要障害を見抜くことができて一人前なのでしょう。
そう自分に言い聞かせています。