中国式歩型トレーニングで・・・

中国武術の基礎中の基礎に
中腰に近い感じの立ち方に「弓歩」があります。


弓歩とはどんな立ち方かというと片足を前にして90度で折り曲げ、
反対の足を後ろへまっすぐ伸ばしたような感じです。

空手でもこのような立ち方をするときがあるようなのです。

ただこの立ち方なんですけど、
後ろに伸ばした足の鼠径部が縮みこんでいたり、
うまく胴体を居心地のよい場においていないと
腰椎をぐにゃりと曲げさせてしまうのです。

曲がり方に個人差はありますが、
すでに腰部の筋肉が硬化している人は、
ちょっとした刺激で鬼のように硬くなる。

弓歩を体の誤用状態でがんばると
腰椎によくないねじれという影響が残るし練習すればするほど壊れていく。
そうなっていることに気づく機会があればいいが、
気づかなくてぎっくり腰や腰椎ヘルニアになっている方を何人もみてます。

『正しい方法はこんな感じだからがんばってね』とお伝えすることもある。
そのときにそんな注意を空手の先生からは受けなかったといわれることもあります。
でも私の場合には再度ワークをすぐ受けなければならなくなるようなことは
自分の仕事をむやみに増やすことになるのでお伝えしません。



歩型についてはしっかりと基礎を熟知した指導者に指導を仰ぐか、
中国武術基礎の本やビデオなどの教材で学んでおきましょう!
けっこう自習可能といえるほどのいい本もあるので、ぜひ!!

ちゃんと中国武術系の基礎力をつけるとメリットがあります。
弓歩、馬歩、仆歩、虚歩、独立歩、その他いくつかの立ち方を
レーニングして足腰を鍛えておけば素敵なことが起こります。

たとえばテニスをしても反り腰にならないし足腰の事故も減るでしょう。
それにこれらの歩型を修練すればあらゆる運動能力が向上するものです。
そして僕が実感しているのは集中力が飛躍的に伸びた点です。
また地べたに座りたがる若者たちの足腰の鍛錬にも役立てそうですよね。

ただトレーニング自体がものすごく地味。
地味な収斂に耐えることが必要です。
私は個人的に地味トレーニング好きです。
ぜひ、あなたも自然体で立てた次のステップに、
中国式歩型をトレーニングに取り入れてみませんか?


(蛇足だけど自然体で立てないのに
中国式歩型を修練するのは無理があるような気がする。
まずは自然体のニュートラルな立ち方ができてから!)