動き方のOSにまで立ち返って質を改善すること

私はワークを卒業していくお客様の多くに、
フェルデンクライス・メソッドはいいですよとお勧めすることがよくある。

実際に実践をされるケースは少ないのですが、
なぜ私がそう勧めるかは理由があります。

一般的に体を動かすトレーニングとは違うのです。
体操というものではない。
新たな動き方のプログラミング法。
私はそうとらえている。

体を動かす基礎的なノウハウは
生まれた数年の間に作り上げる。

そのときに出来上がった動き方のパターンがその人の動きの質を規定する。
その動き方はまるでパソコンのオペレーションシステムのようなものです。
たとえばWindows98はもう昔のOS。
パワフルな最近のアプリケーションを走らせるには、
WindowsXPが最低条件なんていうものがありますよね。
機能性が優れた最新Officeソフトを仕入れても
オペレーションシステムが対応しなければ無駄になる。



新たな動きを身につけるときには、
いかに生まれた数年間に築いてきた動き方のノウハウを再構築するか。
つまり新しい機能性を発揮できる運動法を身につけるためには、
そのメソッドを走らせるためのオペレーションソフトを更新させることだ。

そこにまで手を伸ばすといいことがおき始める。
含まれる動き方の緊張癖などのバグも取れるから
筋を固めたりせず体質や体型が安定方向へと向かう。

ただ実際はフェルデンクライス・メソッドをすることが絶対条件でもない。

繊細に動きの質を考慮し気感を活かしたメソッドならば、
自分の体の動かし方のオペレーションシステムを書き換えることができる。

サトル・ムーブメントというような
微細なほどの動きの質を感じ取り評価改善するセンスが身に付けばいいだけだ。
だがそのサトルティな動きの意味を理解すること自体にけっこう道のりがある。

それを身近に引き寄せるきっかけを与えてくれるのが
フェルデンクライス・メソッドなんです。

とりあえず自分の内側に出来上がっている動き方のOSを知り、
その大きな影響力を目の当たりにすればいいことがおこるでしょう。
このすばらしさは頭で理解できない世界。
体験でしか語れないのです。

縁ある方はそこまでがんばってみてください!