胸郭が硬すぎるときは専門家の助けを求めることも

体の中で意外に解きにくいのが肋骨部分。
かなり工夫を加えて解くようにしています。
ですがそれでも胸郭全体は鳥かご状になり、
いったん固まると胸肋関節部分や胸骨の上、
肋間筋、肋骨と胸椎の関節などや肩甲骨や鎖骨の下にもぐった部分など
実に解きにくく感じます。


だけどこの肋骨部分は本人が解こうとしてもなかなか解きにくい。
なぜかというと胸郭を取り巻く筋肉がしこり化して関節がずれたり
胸骨上や鎖骨下などにしこり化が進むとき。
そこを動かすとまさに激痛を感じるからです。
その激痛を押して自分で押して解こうと発想できないものです。


それに自分で解こうにも肋骨(特に肋軟骨)や鎖骨の骨折リスクを
十分回避する慎重さと加圧リミットなどは計算しておかないとダメ。
それに単純に平面的に肋骨を動かしていこうとしても、
肋骨の前と後ろの両側を同時に動かさなければリリースが浅くなる。
表面的な肋骨のリリースでは呼吸機能は改善できませんし、
肋骨の歪み状態を改善しないと骨盤を正しく立てることもムリです。
利き手側の肋骨が前後に広がり扁平してしまいやすくて、
そのようすが骨盤の歪みに少なからず影響を与えています。


骨盤が整えば肋骨がまともになるかどうか、
といえば答えは多少仙腸関節がやわらかく動けるようになれば
肋骨も動きやすくなりますけど、肋骨が歪みをなくして
まったくの正常になることはあまりかんがえにくいでしょう。
そのような例を個人的には知りませんので。


そして肋骨の上端が上方へずれることが首の筋肉の硬化を呼び、
肋骨上端のずれがあれば首の筋肉をどんなにマッサージしても、
またすぐに硬くなってしまうことを繰り返すことも起こります。


またチャップマン反射やメカニカル・リンクなどの専門書を読めば、
胸郭のユニットの運動制限が臓器への機能面や心理的機能へも影響を与えることを知れば、
できればぜひ解いて緩めておきたいと思える場所です。


この胸郭が緩むことで心臓や肺のストレスが減り、
循環器や呼吸器が機能的に向上するようです。
胸腺の圧迫が減るため免疫力が向上する。



とても大切なリリースポイントなんです。

そのようなことを考慮すると、
もしストレッチポールやバランスボール等での
胸郭を緩める運動をしてもなかなかよい影響が見られない場合、
専門家を慎重に選び相談をしてみるといいと思います。
胸郭がずれているかどうかお知りになりたければ、
肋骨可動をテストの方法を知っている
専門家に見てもらえば状態を教えてくれるはずです。


ただほんとに慎重に専門家を選ばないと、
十分な対処できる箇所ではないと思います。


私にとってもレベルの高いところまで解こうと考えると
本当に難しい箇所のひとつなんです。