立位や坐位で肩の真上に耳があればすばらしい!


立ってもらって横から肩の位置の真上に耳があるならばよい姿勢です。
専門的に言うと耳が矢状正中線よりも前方にある姿勢です。


もし耳が肩の真上にないならば気をつけないといけないことがあります。


この場合の多くは肩より前に耳が出てしまう姿勢です。
あごをちょっと突き出す感じで頭が前に行き過ぎます。


もしこの姿勢をしているとすると頭が右に傾いているとします。
右利きの偏りが強い人は右腕に力みが強く右肩が上がるため、
そちら側に自然に頭を近づけてしまいやすいことがあります。


するとどういうことが起きるかといいますと、
左の首凝りが起きます。
背中側もそうなんですけど胸や首の前も凝る。


具体的な凝る部分の筋肉名を言えば、
たとえば胸骨舌骨筋、前斜角筋、胸鎖乳突筋。
それらは特に鎖骨裏の付着点部分で硬くなります。
ときにはそれが骨化してしまうほどの硬度になる。


そこの左の鎖骨裏のしこりが
胸腺や鎖骨下静脈に悪影響を及ぼすことがあるそうです。
胸腺はT細胞と呼ばれる重要なリンパ球を成熟させる場所。
そして上半身を流れるリンパを右鎖骨下静脈に入り、
下半身を流れるリンパは胸管に集まった後、
ここから左鎖骨下静脈に入ります。
どちらもリンパ系という免疫系として病原体から体を守る働きを担っている。


肩の真上に耳が乗っていない姿勢で立っているならば、
鎖骨裏のいくつかの強力な首の筋肉群が骨化し、
免疫力をつかさどる胸腺や鎖骨下静脈に悪影響を与えている。
(本当はもっと複雑なメカニズムがあるんですけど、
それは詳細は医学書やバイオメカニズム専門書へ譲りますm__m)


この耳と肩の並びから読み取れるしこり化する部分や
それによるダメージ予測は全体のほんの一部に過ぎないのです。


悪い姿勢は見た目がかっこ悪いだけじゃないんです。


骨格を活かして体をささえられないため、
筋肉を骨化して使って固める姿勢では機能的に体を使えない。
そして負担は体内に蓄積する。


あと鎖骨裏のしこりを解くとき。
本当にここのしこりは根が深くて解きにくいことが多い。
それに直接圧では激痛がでる箇所です。
痛みを抑止するためと安全性を考慮して、
カウンターストレインの頚椎や胸椎前部のリリース方法や
ほかいくつもの技を織り交ぜて必死に解く。
ここがとけると免疫力が向上してアレルギーなどがあれば
落ち着くこともしばしば起きるようだ。