筋肉太りは神経系まで不具合を起こす

「筋肉太りを解けるワーカーはどれだけいるのだろうか?」
と私は真剣に考えます。
実は筋肉太りとは厄介なものなのです。


学生時代に運動部で活躍していたり、
フィットネスジムなどでダンベルを持ち上げていたりする。
するとその筋肉にかかる負荷に比例して筋肉がバンプアップしていく。
つまり筋肉隆々のような感じになる。


その運動負荷が継続的にかけられているときはいい。
筋肉を鍛えているときは明日もそのような負荷がかかると予測する。
走り出した自転車はブレーキをかけないと慣性の法則で走り続ける。
それとにたようなもので筋肉を隆々の状態で維持し続けようとする。


だがひとたびいきなり運動部の部活をやめてしまった。
だが筋肉は隆々に保とうとする慣性力が効いている。
筋肉を維持しようとする慣性力が運動もしないのに
筋肉に血液がどんどん送られる。


結果的にそれは『筋肉太り』と呼ばれる筋肉へと変貌していく。


筋肉自体は血液という栄養素がどんどんと送り込まれて過剰に満ちる。
その過剰に満ちた栄養素もまた激しい運動をするかもしれないという
予想をして予備として筋肉内部に脂肪化させて備蓄していきます。


霜降り肉のような筋肉になるのです。


運動をしないので筋肉繊維の断面は細いし、
筋線維の間に脂肪がたまっている。
すると筋線維の束が硬化して
筋力は弱化し関節も硬化する。
多くの場合は関節部はずれて硬化している。


筋肉の問題だけだったらいいんだけど、
筋肉を動かすための神経組織もダメージが与えられる。
神経的に誤作動が起きる状態なのです。


あたかもスポーツをしているようで強そうにみえる。
だが筋力は弱い。


それが『筋肉太り』の様子なんです。


筋膜リリースをかけても筋線維の中に霜降りの脂身があるためゆるみにくい。
通常の圧をかけられてもマッサージを受けても解放変化はしづらいんです。
すぐに元に戻ってしまうでしょうし、
逆に筋組織が虚弱になっているため、
計算して解かないとダメージが残る。


筋肉的に丹念にリリースして緩めても意外に神経系のダメージが残りやすい。
この神経系のダメージを改善させるには
よほどその部位の構造と機能を回復させないと。
その様子にまで持っていって正しいその部位の動きを再学習させていく。
そういったプロセスをとらないと元通りになりにくいようです。


勉強熱心な施術者はそのような内容を熟知しているでしょう。
想像以上に復活には技量と根気が必要。


そういったかなり大変な状態を含んでいます。


ですので、
もしこの日記を読んでいる学生さんで運動部の方。


日ごろの運動を急にやめないように注意してくださいね。
走っている自転車をいきなり急ブレーキをかけては衝撃がきつい。
徐々にこぐ力を弱めていけば速度は次第に落ちます。
そのようなとめ方ならば衝撃は起きません。
そんな要領で運動を徐々にペースダウンさせればいいのです。