脊柱の可動性をよみがえらせるために・・・


脊柱の可動性を観察するとき。
7つの動きをチェックします。
・前屈
・後屈
・右側屈
・左側屈
・右回旋
・左回旋
・長軸伸長(圧縮)
などです。


つまり椎骨がこの7つの動きがスムースにできていれば健康だといえます。
でももし動きがスムースではなかったりしにくくなっていると
脊髄神経などの負担や椎間板などへの問題が感じられることもあります。


脊椎というからだの中心を支え脊髄神経を通す重要な器官が正常でなければ
健康体だといいにくいと思います。


そこでもしその椎骨の動きに問題があるとすれば、
たとえば筋肉や腱や靭帯などの軟部組織に問題があるか、
軟骨組織や滑液包に問題があるか、
など他にもさまざまな要因があると思います。


症状的に他と比べて軽いものといえば、
筋膜が癒着していて動きがぎこちなくなるというものでしょう。
相当深部まで硬化して厚みがあればその癒着を解くのは大変ですが、
これはある程度までがんばれば解かせます。


ですがたとえば後縦靭帯骨化症といってもよさそうなほどの硬さに
筋膜よりももともと硬度が高い靭帯や腱が硬くなることがあります。
靭帯が骨のように硬化して動かない。
脊椎をゆがませた形をキープして正常な状態へ向かうよう伸び縮みしません。


ここが硬いんです!


筋膜部分のリリースでよい場合は幸運です。
そういう方も中にはおられるのですよね。
そうなるとより細かい部位を繊細に調整していくことに力を注げる。


骨化した靭帯部分をゆるめられないで苦しんでいるお客様がおられます。
私が【筋膜のリリースをして〜】というとき、
暗に筋膜の癒着よりもはるかに硬い骨に化けた「靭帯部分を緩める」
という意図も含んでいます。


単純に背中がゆがんでるって思っている方のなかにも、
見ると椎骨間の椎間板の上を走る後縦靭帯が萎縮し骨化けしていることも。
ただ「これは問題ですね」とか私はいいません。
不用意なネガティブ言葉は絶対に厳禁ですから。


筋膜のリリースをするためのテキストは多種あります。
ですが骨化したといってよいほど硬化した靭帯部分を
リリース法を伝える文献はあまりみたことがありません。


そのような状況下でただただ黙々と額に汗を流し日々工夫し、
7つの脊椎の運動が正常にできるような状態にするだけです。