背骨は多関節な最重要パーツです!


へびは体を滑らかにくねらせて移動する。
へびの脊椎の関節が、
たとえばおよそ300個もの骨がつながってできているとします。
すると関節もたくさんあります。
ひとつひとつの関節が小さく曲がるだけでも、
100個もの骨が同時に曲がればしなやかな動作となります。
まるで関節がないかのような優雅な動きは
骨の数をはるかに上回る骨格筋の協調によって実現されています。


もしへびのロボットを作るときに、
頭と胴体と尻尾を総和で5個程度の関節を作ったとします。
たったこれだけの関節ですが筋肉収縮により各骨を動かすシステムは
複雑なチェーンで代用され、何千ステップものプログラムが組まれる。
でも関節の数が少ない分だけカクカクした動きにならざるをえません。


関節の数が多くて見事な蛇行ができるほうが、
実は各筋肉にかかる負担は少なくてすみます。
繊細な動きができます。


ではでは。
あなたの背骨はどうでしょう?


いくつくらいの骨があるように感じてますか?
いくつくらいの関節がありますか?
その関節をどの筋肉が動かしてますか?


おおざっぱに背骨のパーツをみてみるとずいぶんありますね。
ざっと27個。


・頭蓋骨
・頚椎1・頚椎2・頚椎3・頚椎4・頚椎5・頚椎6・頚椎7
・胸椎1・胸椎2・胸椎3・胸椎4・胸椎5・胸椎6・胸椎7・胸椎8・胸椎9・胸椎10・胸椎11・胸椎12
・腰椎1・腰椎2・腰椎3・腰椎4・腰椎5
仙骨
・尾骨


で、関節を数えてみると26もあるですね〜。


ではでは、あなたはこれほどある背骨を
しなやかにひとつひとつ分けて使っておられますか?


今日お見えになられましたお客様はバレエの教室に通われていて、
先生がとても背中をしなやかに使っておられるといわれました。
すばらしい先生ですよね。


しなやかに使うとは関節のひとつひとつを
意図的に曲げ伸ばしているということです。


脊椎の関節がこれほどの数があるのは、
それだけ脊椎を含む胴体は自在に動く。


手は手首と肘と肩関節。
足は足首と膝と股関節。
おおざっぱな見方ですがたったこれだけしか関節がないんです。
手足には各3ずつしか関節がない。


それに対して脊椎は26もの関節。


それだけ手足以上に緻密に動かすことが求められる。
実際の話は手足は胴体から伸びている付属機関です。
胴体が手足をコントロールしているので
手足が精密に使えるようにするためには、
胴体とつながっている手足の部分を動かすこと。
胴体の繊細な動きがあってこそ手足がより伸びやかで機能的な動きができる。


自分の背骨が小さな椎骨が積み重なりでできていて、
関節でひとつずつがしなやかな機能美を表現できているか。


脊椎に26も関節があったとは気づかず、
5個程度の関節しかもたないロボットのへびのまねていたら、
背骨や椎骨の間にある椎間板を狭窄させ腰痛や肩こりの原因になります。
だって26個が別々に曲げ伸ばしされる手はずのところを、
5個程度の関節だけを曲げ伸ばしするって
いかにも関節を無視した不自然な動きです。
窮屈な動きも慣れ親しむると自然に思える。
ですが自分の中の可能性に気づいていない。


もったいない!


脊椎が柔軟であれば自律神経が生き生きとして
病気になりにくく健康でいられる。
若々しさを保てる長寿の相になる。


体の中に眠るしなやかさを引き出せば本来の自由を取り戻します。
このような自由を取り戻した分だけ、
人は健康のみか美しさも取り戻せる。


特にダンサーはそうだと思います。


いかがでしょうか?