先日、イギリスに留学中の方からメールをいただきました。
内容的に私にとってあまりにも興味深いので、
転記させていただいちゃいました。m__m
奥深さがにじみ出ている。
以下その転記文。
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さて、23日付けの「作用反作用」のお話、大変興味深く拝
見いたしました。というのは先日、合気道の稽古中に、まさに「背
面から力を出す」というのを目の当たりにしたからです。いわゆる
「合気上げ(合気会では座り技呼吸法)」の際に、ベテランの方が
この力を使っていたのです。彼は全く力を入れず腕をだらんとさ
せ、そこをぼくが全体重をかけて腕を押さえるのですが、何度やっ
ても持ち上げられてしまうのです。しかも、教科書どおりの方法な
ら、手首をうまく使い相手の力を逸らせつつ上げるところを(この
コツをつかむのにも時間がかかりますね)、この方は真正面から
軽々となさるのです。もうすっかり膝を悪くしてしまった、70
代後半のおじいさんがです。正座はもうできないので、あぐらをか
いた状態からです。
「どうやってやってるの?」と聞いたら、ニヤッと笑い、腰を叩
きながら「ここから力を出してるのさ」。これは鈴木さんのおっ
しゃる「背面の力」そのものではないでしょうか。最近でこそ少し
は力まずに「合気上げ」もできるようになってきましたが、まだま
だわからないことばかりです。その方と組むといつも新しい発見が
あるので、とても勉強になります。
うまく言葉にできませんが、合気道の技法もまた、力いっぱい相
手を投げる場合とは違う筋肉に意識を置かなければなりませんね。
しかし意識を置くといっても、それは「投げよう、キメよう」など
と考えないときに発揮されるような気がします。たまに成功しま
す。相手が力づくでぼくを投げようとしているとき「ずいぶん力が
入ってるな、この力では投げられたくないな」と思うようになりま
した。「いい力」「イヤな力」の区別といいますか…。これが普段
の生活ではあまり意識することのない「反作用の力」なのではない
でしょうか。
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ここまで。