蛇のムーブメント

蛇のムーブメント



神社の注連縄は蛇を模るものといわれ、
神聖な神として祭られてきました。


一対になる蛇が杖に絡み合う姿のヘルメスの杖。
医学と幸福と商売繁盛などを象徴しています。


蛇に古来より畏敬の念を人類は抱いてきました。


胴体を最大限活用して効率よい動きを追求した。
そこに単純であるが同時に複雑さの象徴もある。
人間の脊椎の動きの可能性もわかるのではないか?


体操というと体を定型に固めることを意味するが、
蛇の動きは非定型であり体を固めずに緩め続ける。
定型化すれば動きの居つきが生まれて固まるけど、
非定型で周りの環境にあわせ続ければ居つきなく
一部分に非効率な負担をかける力みが抜けてくる。
力みは筋緊張を呼び体液循環を滞らせ神経を圧迫。
それが失せるような非定型の胴には強い生命力が宿る。


気功のような動きにも蛇の動作を模したものがある。


そして非定型でかつ曲線的な動きを得意としている。
力を溜められ効率よく発揮するにも都合がいい。
それも動きの特徴のひとつだといえよう。


私にとり動作方法を研究するには欠かせぬ動物です。



蛇の移動方法を列挙しますと、


・波状運動
・横這い運動
アコーディオン運動
・イモムシ運動


などがあります。



なかでもイモムシ運動はもっとも移動速度が遅い。
しかしもっとも秩序正しい移動形式です。


胴体を規則的に律動させることで推進力を得ます。
一糸乱れぬ肋骨や脊椎の規則性を生み出すことで、
巧みにうろこを地面に引っ掛ける。


各々の脊椎の動きが微塵でも乱れれば移動困難に。
ひとつひとつの脊椎が満遍なく動かすことが必須。


流れるように連携して体の各部を活かし移動する。


人体の動きにもしなやかさが備わってくると、
非定型な動きが無理なくでてくるようになる。


蛇だと噛まれそうとか恐怖心が出るが、
人間の場合にはただただ強いオーラを感じる。


余談ですが生きたものをすぐに丸呑みすることで、
生命力をそのまんまいただく。
そして一度食べたらしばらく断食。
肝臓が大きく外界から食べずにそこから栄養補給。
消費エネルギーが高い胃を使わずにいれる。
蛇もしょっちゅう獲物があるわけではない。
無駄食いをせずに生きる術を心得ている。


そこにも強力な生命力を発揮する秘訣があるかもしれない。