施術の初歩を身に着けるといいことがある

私は施術の方法を多くの方に伝えたいと考えたことがあります。
施術の技術は特別な才能を持つ人間だけのものではありません。
多くの人が利用して利益が得られる共有財産であるべきです。


施術の初心者が無理なく施術を学べる機関があればいいのに。


そう考えている人はいませんか?


だけど「施術ってすごく難しいんでしょ」という思いがありますよね。
そういうときは少しだけ見方を変えてみてください。


学生時代に中間テストや期末テストのとき試験範囲が公表されました。
試験範囲が区切られて十分こなせる範囲だから一夜漬けでもしようか、
というような体験はありませんか?


学習教材が整い学習範囲が明記されていていれば
あとは講義を受ければなんとかこなせるものです。


施術の技術を身につけるとき、
入門としての初級テキストを得て
ステップアップしていけばいいだけなのです。


それなのにはじめに中級や上級のテキストを解らずに手にしてしまう。
すると「えぇ〜。難しいしこんなの自分にはできない」となる。


忌避事項が追い討ちを打って、
「いい加減なことをすれば危険だ。取り返しのつかないこととなる」
という恐怖感が芽生える。
すると施術は素人にはタブーと感じさせられてしまう。


それを乗り越えても、
施術は元来職人技です。
髪の毛一本の太さの筋や米粒の1/10の出っ張りを見たり
自分が予想した数十倍も施術をする側の肉体に苦痛や疲労が襲う。
施術のやり方でさまざまですけど私の知る心強い技術は
難易度が高いものが多いですね。


だからはじめは難しいことには手を出さない。
徹底的に入門の初級のみを学ぶにとどめます。


そして初級の技術を繰り返し利用して体が自然に動けるようにする。


初級技術といっても有効性の高い技術を学ぶのです。
安全性を確保できる技術を量は少数精鋭で選び出す。
大概の本に書かれていない施術のコツも教えなければなりませんね。


そしてがんばって初級の技術を身につけたとします。


するとメリットがいくつかでてきます。


(1)
自分が家族や友人を癒せるようになる。


(2)
プロの施術家になろうと思う人だとすれば、
施術の初歩に体で触れてみて適性を判断する材料が得られる。
整体等の専門学校に高額な金銭と時間を投資をするかどうか。


(3)
施術法が書かれた本を買うが試しにやってみたことが一度もない人。
そのような方が買った本が活かせるようになる。



(4)
施術家の技術レベルが少しチェックできるようになる。


初歩の施術技術で直せるものは適用が限られます。
なので初歩の技術で対応が難しいときは
信頼できる施術家を選んで依頼する必要が出てきます。
そんなとき施術家の「私にまかせて」という言葉だけでは判断できない。
だが自分が施術の基礎を理解していれば、
何をどう質問すればよいかわかります。


そうすれば容易にチェックできることもあるのです。


意外に自分に合う施術家を選べるようになる力を持つことは、
これは重要なことです。


この眼力がなくて長い年月にわたり体の不調が続いたまま
なじみの施術院に通い続けているというケースがあるため。


それは時間と費用と労力をムダにする行為となるでしょう。