石膏粘土細工学習法

一昨日、渋谷東急ハンズに買い物に。


石膏粘土で簡単な人体モデルを作ろうと思い立ちまして。


ハンズには多くの粘土がありました。
ちょっと宇宙に持っていったというような高価なものもあれば、
油粘土もあるし、おがくずのようなものからできた粘土?もある。
とりあえず石膏粘土ならば固まったら石のようになって固定でき、
それが後々に扱いやすそうなので石膏粘土にしました。


まずは姿勢でしょう。
「正常姿勢と歪曲した脊椎を持つ異常姿勢のモデル」を作りたい!


施術のやり方を解説している本から情報を得たいとき。
人は二次元のイラストや写真から情報を読み取ることができます。
ですがそのようなイラストはアングルが固定されている。
そのときには写真に写っていない情報はイメージして想像します。


筆者が解説するとき、
自分目線では3次元でものをみているが、
紙面の都合上2次元に落とし込んでいます。


だから筆者がこの2次元イラストを見ても
脳は3次元に近づけるようみせてくれます。


この著者の脳が見ている映像を得られれば
他の人がこの施術を学ぶ際のギャップが減ります。


ただ一般の方々には目に見えない部分を想像し創作していく作業が難しい。


つまり脳は親しんでいる理解しやすいものにはなじめるのですが、
わざわざ作りこもうとしても漠然にしかわからないものを観ようとはしない。


脳が見えない部分を想像で補うとものすごいエネルギーを消費します。
そうしなければいけないという必然性を感じれば
貴重なエネルギーをそれにつぎ込むわけですが、
3次元的にみる必要があるとは思えないときは
そこのエネルギーを出し惜しみするのですよね。


するといつまでもイラストや写真は筆者が見た絵とは違うのっぺりしたもの。


そのようなのっぺりした知識しか持っていない自分が、
はたして見よう見まねで施術を人にしていいだろうか?!


そんな人に危害を与えかねないことはしちゃだめだと、
冷静かつ慎重な人はそう思うものです。


でも私ども施術を生業にしているものは、
そのような点を見えてくるよう訓練しているので、
イラストや写真を見て脳が働く。


イラストの描き方が悪くアングルが最悪なところであっても、
それも解釈を加えつつ脳内で補うことができる。


ただこのような脳内の作業は非常にパワーを消耗するため、
読者に判りやすく伝えようと編集者の手が入らないものは、
大概はそうとうな脳力を使わないといけない。


読書後にへろへろに。
そこまですると本の著者の見た目が伝わるので、
擬似的な体験ができたも同じようになる。


そういったことが本から学ぼうとするものには必須作業。


つまりアングルが固定された写真から動きや動作を学ぶ、
という作業にはそうとうの脳エネルギーの消耗を覚悟せねば。
本を読んだ初回にその努力をしていればあとは楽になるのですが。


一般の方が本を読んでイラストを観たとき、
それをどう理解判断するかを簡単なテストをしたことがあるんです。


一度読んでもらい本人にそれを解説してもらう。
それから次に私が解説をして聞いてもらう。



そのときの各人が読み取った感想は次のようでした。
まずはわけがわからない絵を見せるな!というのが真っ先に。
ある程度のスポーツをして自分の体を客観視できる人でも
ポイントがずれて誤解していたり、
フォーカスが甘かったり、
かつて読んだ本の記憶が先にでてしまい新しい知識を拒絶したり。


イラストや写真を観ることで学ぶ2次元「視覚」だけ学習法は、
かなり高度な作業となると感じます。


ですがこのときに質量ある3次元の人形を用いてそれを持ってもらうと、
触覚から得られる親しみやすい情報がえられます。
それに人形を八方からアングルを変えつつ観るようにすすめると、
気づきの量が2次元でみたときと比較すると爆発的に増えるのです。


おそらく「記憶に残る量」も増えるはず。


だからできるだけ質量ある触覚的に触ってわかるものをあたえると、
これがすっきりと情報をえられる快感を生むのだろうと思います。


そんなことなので少しずつ粘土細工をしていこうと。
それを作って一番勉強になるのは私自身なのですが。^-^;