気になる部分ばかりを問題視しないで

健康は私たちの財産です。


体調が不調となれば健康な生活を取り戻す権利があるのです。



力でそこを押さえつけようとすると、
そこばかりに気がいってしまいます。


そこばかりに気持ちがいくことには
他が見えなくなってしまう危険があります。


今の自分が気づいているところを必死に突っついても成果がいまいち。
それどころか、
かえって状況が悪化するならば途方にくれます。


それがもともと「問題点はここしかない」という信念を手放す。
欠点となる部分は、きっと他の部分にもあるはずだからと考え、
他の可能性があると細心もらさぬ注意しておくことが必要です。


建設的な考え方を積み重ねることは、
強い精神力がそこには必要となります。


不動明王が憤怒し火炎を背負う姿で仏敵を払う。
その姿になることがあるかもしれない。



その過程であれば試行したことに十分な成果が得られなくとも、
ひとつの解決法と思えていた選択肢が削られたということ。
同じ選択をする必要は除外できるわけです。
次のより優れた方法に意識を集中できます。


このようであれば
途方にくれて思考停止したりパニックを起こすこともないでしょう。


『努力する人が、回復する人』なのです。


その努力過程で学ばなければならないこと、
手放さなければいけない感情なども含めて
より充実した生活を送るための機会をえる。


そこをショートカットしすぎてはならないでしょう。



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ここで話がずいぶんそれるのですが、^-^;
私どものような施術をする先生たち。
限られた時間で多くの問題を解決したい。


そうなるとメジャーな問題点を見つけて、
そこをたたくということがおこなわれます。


メジャーな問題とは?


大本になる問題点と考えてください。


たとえば「マトリックス・リパターニング」という
興味深いリリーステクニックがあるのですが。
たまたまこのワードで検索をかけていたら、
熱心な方で海外までそれを習いにいかれたといいます。


マトリックス・リパターニング」の書中で
メジャーな部分をリリースしたら他の部分も直るのですよ、
というところがけっこう前面にでて解説してあるように思います。
「確かにそうなるようなところもあるが、そうならないところもある」
と海外までいかれて学ばれた方はそう書いておられたような気がしました。


メジャーな部分のリリース法に熟達することは大切です。
たとえば仙骨や第一頚椎などの狂いがそのままでは、
施術の成果は目減りすることがあると思いますから。
(ただほんとはメジャーな問題とはこの患部に対して大本の問題点のことだから、
正確には仙骨等ばかりがメジャーとはいえないのですが、話の行きがかり上・・・^-^;)


整体などを学び始めたときに、
それらメジャーな部分へのアプローチを覚えていくことは
素人の方にはできないレベルに技術的な飛躍が得られます。


ただそこだけで勝負をしょうとするというのも。
いくつものマイナーがあって、
それのうえに立つのがメジャーであるといわれています。


だがメジャーだと業界で言われているものを疑うことは
絶対に必須だと思う。


「ほんとうなの?」と疑問を持って、
マイナーや他の広い視野で丁寧に検分することを繰り返せば、
自分なりの用法が十中八九、見つけられるはずです。


施術の技術には歴史があるものだから、
変化を求めなくてよいという考えもある。


先人は血のにじむような工夫を重ねて、
今の財産を残してくれました。


ただその先人ほどの観察眼や工夫力を今の自分が持っていたならば、
先人のような新たな発見がどの先生方にでも、
きっとできるはずだと思うのです。



そうれば技術的に本当に豊かなものとなるでしょう。