便秘からくるレムフェルト症候群

おおごとになる便秘というものがあります。



大腸が便秘を起こして拡張する。
つまり便秘になると大腸内にたまって大腸が広げられてくる。
すると、大腸が上にある横隔膜を圧迫する。
そして横隔膜の自由な動きを妨げられることとなる。


ドイツ人の医師レムフェルトの名をつけたレムフェルト症候群。


彼によれば、腸内のガス圧が高まり胸郭を収縮させてしまう。
それにより横隔膜全体にわたって血流の鬱滞を起こしてしまう。


そうした結果、胸郭の下の心臓を圧迫。
不安感や心臓の痛み、及び呼吸困難を引き起こす。


これを「心臓の便秘」と呼ぶこともあるそうです。


このときの状態でみぞおちを押されると非常に苦しみを覚える。
ズドンっとくるような圧迫感を、
軽く押されただけでも感じてしまう。


このようなみぞおちに問題が出るならば、
精神的な動揺を隠せなくなり、
ときとして欝に近い症状に陥ってしまう。
腹に力が入れることができなくなり、
全身も虚脱した状態になるからだ。


この場合には、
次のような流れがでてくるようだ。


「大腸の便秘になる」→「心臓の便秘になる」→「虚脱して精神的不安感が募る(便秘の不快感もともない不眠に陥ることもある)」


ただこの流れが読めていない方が、
なぜ自分がこれほど心臓が苦しくて精神的に動揺しているかが分からないと、
不安感が増長してしまうことがある。


それは「レムフェルト症候群というものがあるそうで、
ひどい大腸の便秘が引き金になりそのようになるものですよ。
だからまずは大腸の便秘という問題の根っこを改善しようじゃないですか」
と医師に詳細説明をうけて宣言されると、
それなりに落ち着くようだ。


「生理的に横隔膜から下の大腸がガスを溜めて
横隔膜を圧迫して腹式呼吸を妨げているんだ。
だからこれほど息が苦しいのか。
そして胸郭という肋骨部分が短縮するほど上方に押し上げられていて、
それが心臓にも圧迫した力が及んでいるから、
循環器の具合もイマイチなのか。
なるほど」




と仕組みがわかってみる。
それは大切なことのようだ。


施術をするものが大腸の便秘を改善させるにも、
状況がシビアなときには相当な力量が必要になる。
すでに数週間や月単位で不調がつづいていたり、
便秘が数年繰り返されているようなときには、
大腸の賦活をさせていこうにも、
大腸の筋力自体が低下してしまうことがある。
そうなるとその部位を押してリリースしても
なかなか動いてはくれません。


そのときには大腸を牽引して不具合を生じさせる部位を
丁寧にすべて取り除いていくことが先決となるようです。


本日は、そのような施術を4時間にわたって出張でしていました。
大腸がんでここ数日、今までにないほどの精神的に不安がでたというので、
おそらくレムフェルトかなと推測していました。
この状態を長期継続させると、
脳の働きが本当に欝と似た状態からもとに戻すのにも
大変な作業になってしまうので。
または私の力ではカバーできなところまでいかれることになるかもしれない。


まずは緊急なことで医師にみせてみては、と勧めたのですが
本人に「政春(=私)に頼む!」といってくれたそうで。
私のできること、ベストを尽くそうというモードに。


資料なしに出向くのは
侍が刀を持たないで果し合いに行くも同様です。
家中の関連資料をバックに詰めてでかけました。


まだ十分ではないですが、
腹部のゴロゴロという音がでたりおならがでたり。
少しずつ大腸が動くように変わっていった。


あとはそちらの奥様に、
必須的にやってほしい施術法をいくつか教授しました。
いつもならば「私にはできない、自信がなくて」という逃げていた人も、
尋常ではない切羽詰った状態を感じ、
私が指示する通りちゃんと覚えてくれました。


人は切羽詰って逃げ道がなくなると、
本来の力をいかんなく発揮してくれるもの。


そう思いました。






あと私の施術が痛みを一切与えずにできるというのは、
このような状況でそのような実力を磨かせていただいているから。


そして今日はあずきのヒートパックを使え!というインスピレーションを
現場に向かう電車の中で感じ取って、
1Kgのあずきを買っていきました。


これもかなりこのたびのワークに有効活用できた。
インスピレーションに本当に、助けられた。