『こだわり』と『こなわり』
いい職人には『こだわり』が必要です。
しかし「こだわり」が我執に変われば
柔軟にものごとをみることができなくなる。
他との軋轢をうみ、了見が狭くなる。
狭い了見は深く掘り下げて考えても、
「井の中の蛙大海を知らず」となる。
広く観て、多くを聴かねばならない。
どんなこだわりも、
常に再検証し続ける。
そのとき「こだわり」を、
こなごなに割って分けて柔らかくしていく。
『こなわる』(こなごなにわる)。
割っていったものを常に最適化した再構成をしていく敏捷性を訓練する。
つまり分析してみてはじめて何が必要で、何が不要かはっきりしてくる。
パズルのようになったパーツを、
よりしっかりした形に立体的に組み上げる。
そうすることが幅の広い成長を促す。
けっして固定されたものではなく、
一瞬一瞬、順応性に長けた状態だ。
柔軟であり続ける。
あと『こなわる』というと、肩に力が入らないですむような気がする。
こなわっているひとは、
概ね体も頭も柔軟性があるようです。