動きの伝授の時のボキャブラリー

動きの伝授の時のボキャブラリー


『プロが教えないダンス上達講座』という社交ダンスの本を参照する。
意外に気に入っているし参考になるところが多い。^-^)


たとえば


「3歩目におけるリセット項目」として
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・スイング(加速から減速)
・ライズ(上昇から下降)
・スウェー(傾きから直立)
・CBM(絞りから解除)


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ダンサーが動く姿を観ていて、
この4つの動きの力の出し方をうまく発揮しているかどうかをチェックする。


発勁(はっけい)という、中国武術における力の発し方の技術があります。
私の頭ではこれらが先に収まっていて馴染んでいるのですが、
一般の方には発勁といわれてもぴんとこない。
それよりも上記のライズのような横文字の方が取っつきやすいかもしれない。


「たとえば沈勁といわずにライズといったほうが伝わりやすいかも」
ですね。


沈勁は、
アバウトに言えば体の重心をいったん上に引き上げてからいきなり重心を丹田や臀部にドスンっと下に落とすときに生じる力を取り出して仕事をさせる。
かなりの強力な力で筋肉もつかれないですし、
速度が最速にもなるので使い勝手の良いものです。


それを「体の重心を胸辺りまでライズさせてください!
それをいっきに垂直にお腹を素通りさせ骨盤底まで落として!」
とでもいえばいいのでしょう。
沈勁というと沈むという文字があるため、
下に気が先に行きがちです。
実際的には沈勁の沈むイメージのほうが数段難しいものだから、
奥に深くはいれば沈勁という沈むというところに
視点をもつほうがもっともらしく思えるのですが。
私には沈勁のほうが道理的にも合点がいきますけど。


ただし動作の流れを観てみれば、
体の重心を上昇させてから下降させて仕事をさせるので、
初心者の方には「ライズ(上昇)」という動作が先行するためわかりやすい。
ならば私がこちらのほうが意味が深いと思っても、
伝えるときに伝わりやすいものを選択した方がいい。
伝えられる人の理解するときのストレスが軽減されるでしょう。


中国武術に親しんでいる人に「沈勁」というのは差し支えない。
だがそうでない方には「沈勁」というよりも
「ライズして」の方がイメージが伝えやすい。
実際にこうして伝えた方がす〜っと理解してくれました。


様々な類似した動作をする競技やスポーツやダンスや
その他広く読みあさっておくといいなと感じています。