胃のちゃぽちゃぽ音

お客様の前面の肋骨部分を深くリリースしていくと、
胃のなかに水が溜まってちゃぽちゃぽいっている。


そのようなことはときたまあることです。


西洋医学ではこのようなものについて
それほど問題視はしていないようです。


ただ中医学では解釈が違ってきます。
それを胃内停水といい、
その音を振水音(しんすいおん)と呼びます。


そのときには胃にも問題があるのでしょうが、
中医学では脾臓にも問題ありとしております。
脾臓は必要な水分の吸収と輸送をしています。

胃と協力して食べ物の消化吸収しております。



そのような関係で、
脾臓がうまく機能してくれないことでも
胃のちゃぽちゃぽとした音がしてくるのです。


施術で脾臓に関係する部位を経筋的に探索し、
そちらを修正するようなことはいわれずとも
しております。
急性のちゃぽちゃぽならば、
それでずいぶんと改善するようです。


ただ慢性化したそのような状態には
他にも複合的にアプローチをしなくては効力不十分だと思います。


そのような場合では、
もし簡単にアプローチして直せたとしても、
大概はそれは状態を維持するには不十分で、
再発することが多いようです。



それはすでに肺や腎臓などにも、
ダメージが与えられている状態が予想されますから、
対応法も適宜、それらひとつひとつを把握して対処。
それらを徹底していく必要があるのです。


それらはかなり専門性の高い知識が必要ですね。


対処法としては、
たとえば漢方などの利用などもあげられるでしょう。


とにかく慢性化したものだとすると、その対処は、
一般の方が考える以上に深い知恵と知識をフル動員し積み重ねられた臨床経験が必要。


そうとう研究熱心な先生方でなければ、
対処法をみつけるのも難しいでしょう。


胃のちゃぽちゃぽを聞いおりまして、
その意味するところの大変なことだと知っている手前、
その様子を見つけたら早めの対処をするように心がけていただきたいなと思います。