骨盤底筋部分は、本来は相当にやわらかい。
柔軟性の富んだ、筋肉の層の連なる部分です。
ですが一般的には骨盤底筋が十分柔らかい状態が正常なんだということを知るきっかけは少ないのでしょう。
私は、若い頃に小さな出版社からの依頼で取材に。
出向いた先の道場に、気功のとある先生がいた。
たまたまタイムリーに、
弟子たちが高弟となるときの通過儀礼的に、
この骨盤底筋部分を直接に素手で相当な圧をかけといているところを見たことがある。
やられる方はぎゃぁ〜という感じ。
大の男がやめてくれ〜とい叫ぶ。
かえって女性のほうが度胸がいい。
気功の先生は容赦なく解く。
この姿を見て、今であれば、
これってきっとウイルヘルムライヒが同じようなことをしていたのではと思えます。
この骨盤底筋部分を気を気功の先生が当てて解き進める。
それが終わりひと心地ついたあとに、
不思議なほどに弟子の気の力がパワーアップしていたことに気づく。
少しは私もそのような気の力の直感的な物の見方ができるので、
わずか数時間前のその弟子の放つ気が力圧が厚みを帯びていた。
それはすでに多くの時間、
気功を修練していた方々がお弟子さんです。
だから、その方々が特別なのかもしれません。
一般の方で体が全体的に整えられていないのに、
この部位だけを解くようなことはすべきではないから、
相当に修練を積んだあとに骨盤底筋部分をリリースしたのであろう。
私は、そう考えました。
目の前でそれをみて、
ただの弟子いじめではなく、
目的がしっかりしたことなんだ。
そんなことを感じたことがありました。
そうやって骨盤底筋がどれほど柔軟性を持つものなのか、
そして正常な機能をそのようになったときに発揮できるのか、
ということを教えていただきました。
人は骨盤底筋部分の柔軟性を失い常時緊張してしまうと、
恥骨部分と尾骨の方の部分に渡る前後の付着点が筋収縮してしまう。
そうなると尾骨が曲がり折れて内側に入っていってしまうようになります。
それは骨盤底筋が緊張しているサインですよね。
するとどうなるか?
骨盤底筋が上下動すれば横隔膜が上下動するような主従関係がある。
そのため骨盤底筋が動かないということは横隔膜が上下動しづらくなり腹式呼吸がしづらくなる。
骨盤を垂直に立てられなくなり骨盤が前傾するため太ももの前側の筋肉が盛り上がったり。
骨盤が前傾すれば仙腸関節の噛みあい具合も理想の可動性を示さなくなりますし、
股関節のハマり具合も少し微妙になることでしょう。
ただ私の場合は、
この骨盤底筋部分を直接解くことは基本的に部位が部位ですのでできないですが。
やはり生殖器が近くにあるため、基本、こちらからはばかりたくなるところです。
訴えられて、それで施術ができなくなるというのは、悲しいことですからね。^-^;
ですが腹部からの分厚い気を取り出したり、
仙骨の可変型の周波数を作り出せる機能を発揮させることも、
気功などの力を発揮させるのに使い勝手のいいものなのです。
生命力が向上するし、骨盤も垂直性を取り戻しバランス力が増し、呼吸が深くなる。
そして上虚下実というような、腹部が気が整えられ重心がすえられ安定するのです。
骨盤底筋部分を固くする方の多くは上の方へと重心がずれて上がりすぎていて不安定ですから、
それが改善できるようになったのでしょう。
それに気感というものが、今までは移ろっている感じだったのが、
相当にしっかりしてきたという感想を持つ人もいた。
それに骨盤が垂直に立てられるようになった時に仙腸関節の噛みあいが改善する。
すると仙腸関節の噛みあい具合と顎関節症の改善が関連がありまして、
なぜか骨盤底筋部分を幾度か緩められていくに従って顎関節症が改善した。
歯ぎしりが少なくなったり、かみ合わせが以前よりも改善したように感じたという人も出てきていた。
なかなか奥深い。
できればある程度、マッサージを自分自身にしている人などで触り慣れている人がいれば、
恥骨や坐骨の内側の筋肉の付着点を狙って少しずつ無理のないソフトな感じで解いていく。
自分で行なうのならば、気功の先生がしたような一時に一気に深く解く必要もなく、
すこしずつ解いていって、その少しずつを積んで増やしていけばいい。
マイペースにのほうが安全に、解きすすめられるでしょう。
ただしもし違和感があれば、体全体が整えられていないと見て、
ここを先行して解くことは差し控えていたほうがいいので中止してくださいね。
ただなかなかこの程度のどこを狙って解きましょうぐらいの説明では、
一体どうやってどんな要領でとけばいいのかわからないから、
実践する勇気のある人もいないのではと思われるのですが。^-^;