症状的なことについての説明は苦しいところがありますね--;

『図解 症状でわかる医学百科』という主婦と生活社発刊の本があります。
結構昔に買った本なんですが、
「医者に行く前に読む本」とサブタイトルがついている。


たとえば<全身症状、むくみ>の問題があるとする。
フローチャートで質問をYes-Noで回答し分岐させて結果にたどり着くという工夫が凝らしてある。
医療的な内容があるため医師が監修している。
するとその問題に対しての回答をすることで
17もの診断結果が選択結果として回答されている。
そこには産婦人科に行きましょう、外科に行きましょう、内科に行きましょう、内分泌科に行きましょう、皮膚科へいきましょう、など受信すべき科を紹介してくれています。


それも(急げマーク)という早急に手当が必要な場合や症状が重いと考えられるなどにマークがついている。
17もの診断結果のうち5つがこの(急げマーク)がつけられている。


だからむくみの原因について、
と申しましても単純にこれが原因だということを簡単に診断できない。


この本は、医学の専門書ではありません。
単なる、一般書なんです。


私は医療書の専門書を、三省堂本店の医学書コーナーで、
看護職の方が読まれるこちらに似た構成の本を立ち読みして、
頭がくらくらするほどのレベルの差を感じたことがあります。


情報量も違えば専門度も歴然として違うのですよね。
驚きました。


だから眠れない、頭が痛い、その他多くの症状にも、
このむくみと似たほどの多くの選択肢が用意されている。
その症状数は多く、それらすべてを頭に入れるのは困難。




そういう多くの選択肢の存在について理解しているものなら
使うべき言葉は、慎重に、慎重に。


ただ言えることは、深く幾重もの場合分けされた実情を知らない方は、
複雑なところを取っ払いすぎて断定的な言葉を使うのが気になります。


総合診療科(General Medicine)という、
どの科にかかればいいかを決めるための
特別な病院の科が設けられることからもわかりますよね。


以前、東山紀之がTBS 日曜劇場『GM〜踊れドクター』がやってました。
私は好きで欠かさず見ていました。^-^)


ひとつの科に行く事でそれでOKかといえばそうでもない。
内科で検査したがそれは問題なしでしたが、
他の科にて行われる検査は全く別なもので
その検査では問題ありとされることもある。


そのようなことがあることを、
医師の書かれた本で読んだことがあります。


科をいくつもあたって検査を受けること。
なんとも手間がかかり大変な作業となる。


私どもはそこまでしての診断結果かどうか、
必ず聞き耳をたてています。
他のところへも検査に行きましょうなどと
差し出がましいことは申せませんが、
この点は聞き逃してはならないところです。



ちなみに筋膜の癒着によりむくみが起こることもあるとされますが、
そのようなパターンは1つや2つじゃありません。
私が細々と分類して体のパートごとにわけますと、
大関節に沿った血管やリンパ管の締め付け状態や
筋肉全体の硬化が血管やリンパ管の管を圧迫して
そうなりやすい好発する場所などがわかります。



筋膜の癒着により生じたものは、それを取り去りむくみが消えたのちに、
それが原因だったんでしょうね、と後付の説明になります。


むくみの原因となるリンパ管を詰めて圧迫している箇所を手で圧して、
内容の概説的なことはいたしますが、
そう、単純なものではないのです。


つまり、原因がそこにあるひとつだけなんて、
言えるようなものではないのが普通ですから。


経験上、多くは複数の問題が重なっています。


そしてその複数の問題については、
同業者にはどこぞの流派では現状の脊椎の曲がり方はこのように判断すると書かれている等のことを、
それを耳にする心の準備がありますから内々で申し上げることもあります。
それは同業者の整体をなさっている先生が施術を受けに来て頂く際には、
施術を受ける目的のひとつに施術についての情報の交換という側面があります。
そうなると目的を大きく逸脱するようなものではないわけです。



ですがそれは相当に施術についての下地がない方に施術の専門書からの内容を伝えますと、
かえって自分の体は相当に悪いのだろうかと不安になることで後の施術をする妨げになる。
それに専門的内容を解説するだけで、
わかりやすい解説をさせて頂くならば数時間もの時間を要しますので、
それでは施術を受けに来ていただいたのか整体学校の講義を聞きに来たのか、
わからないことになりますから。^-^;



姿勢について、
体の使い方について語ることは、
医師法などの問題がないのでいいのですが。


私は医師ではありませんので法律上、
身体状態について診断をしてはならないのです。
当然それに従うようにしたいと考えております。


ただ、「ここが問題に違いない」と断言してくれない施術院は
自信が無さそうにみえてしまうのですよね。^-^;
それはときとして経営的によろしくないスタイルですが。


ですが人体を触れていく難しさや奥深さを知れば知るほど、
正面から人の体に向き合えば向き合うほど、
このような慎重なスタイルでいいのではと
私は思います。




それにしても、説明は難しいですね。


ただ説明しているときの言葉でひとつだけ言えているのは、
なにげに私が何度も何度も同じ事を繰り返し説明している箇所は、
相応にさらっと素通りして欲しくないという意図が含まれてます。
繰り返しによる強調というものですね。


それに比較的重いと考えられるもの以外の解説は、
ほとんど割愛します。
ただ割愛したあとでも、
けっこう注目点ってあるものなんですよね。
長年、生きていると、筋膜の中に硬化という形で、
正しい整えられた体から遠のかされる問題が少なからす内在することが多いものですので。