お客様が師

整体の先生をなさっておられる方々にも、
昔のような徒弟制度のような形式で師に長年師事していくようなことが少ないような気がします。


そういえば以前、私が知っておりました整体院グループでは、
入所した最初は受付で数年、その際に夜間は指圧の専門学校に通う。
それから徐々にお客様に触る。
まだ自信がない状態ですから、
師匠が大事なところを最後に仕上げていく。
そうやって施術の品質を維持していき、効率も向上させる仕組みです。
それからある程度すると師匠の出る必要もなく技ができるようになる。


そこから3年とか5年とか、そのグループ内で働ます。
そうして技術を身につけ初めて独自に開業することが許される。
なかなか年数がかかりますし、奉公中は給料も少ないのが普通。
ご家族がおられれば、つらいところです。


だが一線で活躍してきた治療院のノウハウを習得できる環境に身をおいたことで、
実際に独立開業したときには、
滑り出しの安定は抜群にいい。


そんなときにも師がいると、臨床例を多数持たれているので聞けば相談に乗っていただける。
知識は、新米の施術者レベルではないだけでなく、
太い師とのパイプがあるので本当に難しければ
そちらに紹介状をかいて対応してもらえる。
それはお客様に取りましても、
大切なセーフティサービスのような心強いものです。


もちろん何年もの学び続けたキャリアは強いです。
お客様にこれほどまでにプレゼントできるもののがあるのかと、積み重ねがある。
だから個人で書籍ベースで五里霧中で学ぶよりも要領がよくポイントが伝授され、
いくつもの引き出しをもっておられる。


だからこそ自信となって経営していける。


それにお客様とのコミュニケーションも、
十分に磨かれているからですね。
隣のベッドでの施術をしている先輩先生が、
どのような話をしていくか、
お客様のフォローをどうしていくか。


いろいろな施術院に巡り巡っても改善しないで苦しむお客様も、
知られた施術院としては割合として遠方からも訪れるため2割以上おられますから。
そうなると、どう、お話をしていくべきかの方法も学べます。
これまでのことやこれからの改善のタイムラインを頭に描いてから、
誠意を持って、「ベストを尽くしますからね」といえます。
そのときの先生の顔や言葉を、後に信じてよかったと笑顔になるでしょう。



保険適応外でのサービス提供では金額的に比較すれば高額な負担がかかってくるものです。
だからこそ最初から十分な力量を持った先生に見て貰いたいというのが本音ですから。
つまり施術技術や顧客とのコミュニケーション能力なども合わせて研修してきたのです。


それに長年の実績ある経営指導のようなアドバイスも。




徒弟制度には、
すばらしさがあるのですね。




ただ私には師と呼べるような先生はおりません。


そうなると、私も昔に整体の専門学院通いましたが、
結果的に手厚い開業始動などはありませんでしたし、
独自に頑張れるところを頑張るしかなかったのです。



様々な理由で私と同様に、
独自に自分の頭で汗をかいてやるしかない人もいるのではないでしょうか。
立地条件として、自分が志す施術を教えてくれるところから離れていたり、
その他、様々な理由で、書籍から学んでいくような方法を選ぶ人もいます。


そうなると滑り出しに相当な負荷がストレスとしてかかってしまうようなこともあるでしょう。
試行錯誤する上で、失敗もありますから、粘り強くないと維持できない。


それにたとえば本を読むにも、その読み方が平面で字面を追うだけでは、
あくびが出るほどつまらない。


それがある程度の深くえぐるような視点を持てば、
いっきに面白くてしょうがないような目から鱗が落ちる明解辞典に早変わりする。


そこまでたどり着けるまで頑張らないといけません。





師もいないし本も読み深められないとき。
そのようなときは、どのようにすればいいのでしょようか?
私は、ものすごく真剣に考え抜きました。


そうしてひとつ、いいやり方が浮かびました。
(ただ私以外の方も、思いついておられるとは思いますが)



実は、私は、師匠がたくさんいます。


たとえば、
takahasi-san,manabe-san,kawahara-san,nakano-san,umehara-san,miyatake-san,asada-san,ogawa-san,tanikawa-san,kaneko-san,kurata-san,masuda-san,kanda-san,yamane-san・・・・その他書ききれなくて困っちゃうのですが数百名。


・・・それって、ボディワイズのお客様じゃないの?


と突っ込まれそうですね。




そうです。



つまりお客様を、その道を解き教えてくれる師匠と考えた。
多様性がある師です。



その師に対して手抜かりない意識で緊張感を高め、
毎回の施術を研究成果の発表としていく。


緊張感がある施術を、毎回頑張ります。


結果が出ない進歩がない仕事をすれば、
自分の恥と同時に師匠にも申し訳なく。


顧客満足度をあげることは大切です。
そこにも意識をあわせなければ営業は継続できませんから。


そこを含みつつ、
足すことの師匠としてとらえる。
敬意を払う。


その意味で睡眠時間を削って、
これからに備えることに余念がないですし。


今の自分を成長させてくれる考え方ですね。
この考え方でマイペースで行こうというのがここちいい。


そしてこう考えられたとき、
他の先生方のことをあまり気にしなくなりました。
かえって素直にこの先生、ここすごいですねとか、
我が身に振り返りプレッシャーを感じることもなく感嘆できるようになりました。