居合刀を持たせていただきました!

先日、
いつもお世話になっていおりますT先生に、
居合刀をもちいて居合の教授をしていただきました。
(T先生、ありがとうございました。)


その指導内容は、
T先生がご指導を受けている師範の影響により、
実践的にいつでも戦で血を流しても生き抜ける、
常在戦場的な流れを汲むものです。


瞬殺という言葉が誇張ではない世界。
だからもしなにかあったとしても、
絶対に戦いたくないです。 ^-^;



数々の技についての指導をしていただきました。
私は、最終的に教えられた技を施術に生かしたい。
そのような視点での質問が出てしまうのですが、
こころよく示唆に富んだヒントをいただきました。




たとえば、その1。


居合で刀を鞘から抜くときの動作をするときの指摘で。
刀を持つ指は、軽く触れるだけと強調されました。
強く握りしめていてはいけない。


・・・。


ただ、想像するとわかるように、
素人が軽く触れるだけで刀を抜けば、
スポーッと抜いた拍子に飛んで行く。
それじゃ居合ではなく飛び道具です。^-^;


つまり軽く触れるだけという意味は、
あくまでの朝顔の手という手を作り、
そのときの感触で刀の柄(つか)を
握るときに感じ取れる様子を伝えているということで。
この朝顔の手というもの自体が不思議なものですので、
簡単に文字で解説しても誤解が誤解を呼ぶことになる。
でも、あえておおざっぱにいえば、
手の内をうまく立体構造を明瞭にして使い分けをして
形を決めて作りこめば、
1グラムのものをもつときも、
10キログラムのものをもつときにも、
まったく差がない重量感で物が持てる。
同時に、手の指先の鋭敏な感度は、
この手を作ると最高な状態にできる。
そんな利点がある朝顔の手ですから。


この手を作れないときには
「え〜。ほんとにそんなもんあるの」
といわれそうですが、
それができるように、
体の自動運動手続きプログラムに書き込んだものには、
普通に出来て当然というもの。


そんな手を作っておいてから、
刀の柄に手を添えるときの感覚がかるく手を添えてといえるわけです。


(この手を作るのが意外に難しいのですが)
この手ができているのが前提で進むのが居合なんですね。 ^-;


そのようなことを、さらりと。
わかっている前提が多い解説。
そう承知していなければ聞き漏らしてしまいます。
だから講義内容のレベルが、相当に高いものです。


アドバイスの言葉を吟味して聞く必要があります。
表面で聞いてわかったつもりになると、
やがて迷宮に入って出れなくなります。




たとえば、その2。


『肘の固定』について。


詳細を語るのは、
文字では煩雑になりますから誤解を生じるでしょう。
それに私自身、まだこれ、重要極まりない研究課題。
つまり研究途中でして。


私どものような圧をかける施術をするものは、
指で押しているのだが、
その圧は肘から伸ばせ、
といわれることがある。


そうすることで胴体や下半身の体重を初めてのせることができる。


指先があたっているからといって、
その指先にて押そうとしていては
指を故障する可能性が出てくる。
故障がしなくても、
結果として指や肘や肩の関節が詰まり、
指先のセンサーとしての感度を悪くし、
指で読むことができなくなるでしょう。


ただこの肘で押すというのも、
ついつい力んだりすると肘の先端が外側に開いてしまい、
力が外に逃げてしまいます。
そうなると力んで小手先だけの力で、
体の表層をぐりぐりえぐるような圧をかけられてしまい、
不快な気持ちになります。


肘の固定のやり方を工夫して不思議な技をこなすことで、
指先に触れたときの感度を最高にしつつ、
強力な腕ぢからを発揮できるようになる。
(もちろん朝顔の手というものがそれの前段階でできることが前提ですが ^-^;)




もっと精進しなければと思います。


と。


肘の固定も朝顔の手もそうですが、
他にもいくつもの施術をするものにとって
その技術の存在を知ったら、
それなしで施術をするのは心もとないと思えるようなものが多くあるのでしょう。


そのようなことを痛切に感じます。
居合刀を持ったのは初めての経験で、
とてもいい勉強をさせていただきました。