どこまで身体状況をレベルアップさせようか?という選択

今日、午後の施術にて。


私の同業者の方の施術でした。


体を相当に鍛えておられる。
ただ、以前はなかなか体が固く思うように動けずにおられた。


だから体の使い方を学ぶためのセミナーに熱心に通った。
だがなかなかそれだけではうまく体が動かない。
それはある程度の身体の柔軟性がある人が対象で、
骨格上の主要な仙骨部位などのずれが強くあれば、
その時点で関節の可動域は強制的に減少する。


つまり自らの身体の操作をするだけで、
仙骨や椎骨などの根幹に関わる部位に
わずかでもダメージを与えそうであるときには
自動的に動けなくするような制限を加えて身を守ろうとする自己保存能力がある。


そうなればありがたいことに相当に動けなくなってしまう。 


それはなんで体が硬いのだろうかといって落ち込む以前に、
硬くしておかねばならない場合はそうすべき利用がありますから、
その理由に気づいて適切な対処をしましょうということなのです。



そしてその先生はすでに相当な体の使い方を見聞し頭でのイメージができていたが、
そのような理由で自己を守るための生理的な機能の発動により体が動いてはくれなかった。


かなり歯がゆいことですよね。


ですがそれも様々な身体を緩めるためのアプローチを
ずいぶんと多大な費用を投資しつつ頑張って行った結果。


以前の体の動きを抑制されていた状態からは抜け出してきた。


実質的に言えば、子供からの根深い長期に渡る硬化があれば、
ほとんどおとなになってそこから立て直すことはできません。


それは深い部位の骨に位置する場所の深層筋にまでシコリが沈殿していくので、
そちらを解くのは相当に特殊なアプローチが必要と考えていただければと思います。
私も、少しずつそのようなアプローチが垣間見えて成果がだせるようになりました。
ですが、気付いたらほとんど従来のやり方ではなく独自のやり方によってとなって、
こんなに大変なことなんだ、、、と自分自身、身を持って感じています。


余談ですが、
今まで3人の友人の施術者が、私に施術のやり方の初歩の手ほどきをしてと言われて、
試しに4日をかけて実践的レクチャーを組みました。
参加者は相当に体が使えるもの。
だからこの解き方で効果が上がるのはわかったと好評価でした。
ただしあまりの負担で体がつぶれて他の業務に支障が出てしまうから、もういやだと。
それで2日での道半ばの講習で終了しました。 ^-^;



そして今日のお客様は、
身体的な動きづらさを脱して、
深層筋に存分に血液が流れる。
それも施術の力だけで流れを呼びこむのではなく、
深層筋の使い方を研究なさっておられて動かせて、
自らのムーブメントで血流を深部まで恒常的に届かせるようなことができてきておられる。


かなりこのようになると、
体が鋭敏になりますので。


身体的な関節の使い方のちょっとしたミスや不具合な姿勢を取ろうとすると痛みなどがでる。
それも、相当にひどい鋭い痛みです。


以前は血行があまり十分ではなかったので、
痛かったがなんだか遠いところで響くような鈍痛。
重だるくて、体を本調子とは違うようでつらいな。
そんなところでつらいはつらいけど、耐えられる。


ですが、これは私にも経験があるのですが、
深層筋部分に活発な血流が届き始めて
骨の周りにこびりついているしこりまで溶かしにかかると、
どれほど意識がぶっとぶほどの眠気を感じたり、
気を失いそうになるか。


それも施術で受けられた血流の向上で引き起こされる好転反応でのことならば、
ある程度までは耐えられるのですが、、、。


自らがコアのインナーマッスル・トレーニングを質良くすることを噛みあわせ
しっかり身体状況のレベルを、
「施術 + トレーニング」 で効果的に組み合わせますと。


実に凄いことが起こるものなのですね。




そのとき、
かえって体が、『ヘタレ』になった感がでてきます。


ここまでのことは、
もともと相当に体が使いこなせていた方々は起きない現象ですが、
私や、そのお客様などもともとが体を使うのが苦手で体が子供の頃から人並み以上に硬かったというと、
ほんとうにきつい。 ^-^;




たまたま私が、そのお客様が現在感じているきつさは、
以前に体験しておりますため、
いずれ血流を体内の炎症を溶かして新たな生きのいい組織を再構成する作業を必要とする
体の中の作業が終えればけろりとすることだろうと察しが付きます。


でもこのことにきづかないと、
どうしちゃったんだろうかと
かなり不安になるものです。



それはあまりこのような経過について、
一般的にはこれほど大きな変化が起こるのはまれであるためか、
施術の一般書や専門書にも、このようなケースで起きるだろうことについて解説されていない。


または歴史の深い技が代々伝承されているところでは、
このようなことがおきると口伝されているのかもしれませんが。
ただ私の周りの施術家の友達では『えっ?そんなん、起きるの』といったリアクションでした。



人が本質的な深いレベルまで変わっていくことの神秘。



すばらしいことだなと思います。



ただそこそこ変わる程度ならばここまでしんどいことは体験しなくていいのだが。
体が精密化して自動車レースでいえば
高出力なエンジンを積んで最高なパフォーマンスを叩き出すF1マシーンのようになります。
すると以前とは違ったメンテナンスを常におこなって最適状態をキープしなければならなくもなります。


そのメンテナンス技術は半端無く自分を見つめて、
本にもないようなことを気づいて問題の回答を見つけ出せることが必要だということです。


そういったことまで起きることに気づいてそこのレベルまでを期待し、
「いけぇ〜」と突き進むのは大変なことなんです。


しばらく怠けた体の使い方をすれば、
体の不調としていたたまれなくもなります。
そんな体って、
多くの方々とは異なりアンチエイジングの粋をいきますが、
メンテナンスをするのも大変すぎるなぁと感じることもあるでしょう。



そんなにまでメンテナンスをしなくてもそこそこ走れる一般車のほうがいいという判断もよい。



それは施術のメンテナンス無しに進める人もいるのですが、
ある程度の現状の体の具合を客観的に自分で見れるか、
または誰かが見てくれて危ないところにいきそうなら
それを引き止めてリカバリーしてくれなければ危ない。




ですがそういったことが、うまくかなう場合も少なく。
私が自分の体を見つめながら試行錯誤で、
それを乗り越えるしかないので、
それがどれほど困ることがあるかがわかる。
私が施術をしていて、これもまた自分の施術のレベルをあげる糧となると考えていなければ、
できることじゃなかっただろうと思います。
(まだこれは過去形のことではないですが ^-^;)



どこまで突っ込んで体を改善させていくか。


もしもトップレベルのスポーツパフォーマンスをしようという、
今日お見えのお客様のような目的がない限りは、
そのレベルにいくかどうかの判断は、
必要なことでしょう。




それにしても、
なかなかどうして。


このお客様の進化は、大したもの。

それは実に的をえた積極的な身体操縦法の研究に余念がないからというところが大きいですね。
気付かずに的はずれな身体操作を覚えれば改善変化のブレーキになります。
的を得ていることが必須ですのでここは注意が必要です。
的をえたことをなさっておられるから、私も話をお伺いしていて楽しいですし勉強になります。


同業の施術者ですから、自身の身体の変化も後日お客様に対するときに大いに役立つものでしょう。 ^-^)