音の返しで筋膜の癒着状態を観る工夫

私が筋膜の癒着層をみつけるとき。


(1)(手触りが出てくる表層や触れる部位用のチェック
指先でグリグリっとトリガーポイントと言われる筋肉にダメージが蓄積しやすい部分を触り、
状態を見るときもある。
そのときは指先での硬度や粘り気や温度で視ている。
指先の肉のクッション部分で温度をはかりますが、
指先の骨の部分で硬度や粘りを観ます。
実際の皮膚へ直接触れることができれば指先の肉のクッション部分で筋の粘りがわかるのですが、
Tシャツ等の衣服の上から見ることがあれば、
それは指先の骨で見るしかなくて。
これが炎症を持っている箇所だと、それほど強く圧していないのですが、
ものすごく痛いものなのですよね。




(2)(手触りでは感じ取れない、ちょっと奥の層をチェック
また指を軽く皮膚の表層、または皮膚の数ミリ上に置く。
そのようにした際に、私の背中の立毛筋あたりが反応し、
癒着部を探りだす。
お客様から出てくる電気的な、気を探り当て、
それに私の体を反応させるようにしています。


かなりの高い精度はあるものの、
私が体調がすぐれないとき、
過酷な施術が続いたとき、
感情的な波があるとき、
集中力が続かないものです。


不安定な要素があるので、均一な検査結果が得られる保障がない。
そこに弱点を感じますし、
同時に注目点に気を引かれ、
そこに目が吸い寄せられるのは良さそうなものの、
その実、それが強烈なインパクトなことが多くて。


それ以外の周囲の情報を遮断して関連性を広く見つめて情報を更に集めるということを、
遮断してしまうことがあります。


主に現在の自分の研究しているテーマに沿って、
そのような部位の情報を集めようと無意識に集中する傾向があるようで、
強烈なストコーマを生みだしていく盲点を作り出すことも経験しました。


気に頼りすぎることも、
注意が必要なのでしょう。
さらなる研究をして、力量を伸ばせば使える可能性も高いのですが、
現状での自分を顧みれば、もう一歩、客観的な計測手段が必要です。



(3)(軽くノックして、その奥をチェックするような検査です
イカのなかみを確かめるときに、トントンと叩き音で中身を聴く。
それと同じようなスタイルでチェックを入れることもできるのです。


ただ問題点としては、タップするときに力の強弱が一定化できない。
タップの仕方で強く打ったり弱く打ったりとばらつきがでてしまう。


その時点で、おおよその見当は付けられるものの、
一定精度で中身を正確にモニタリングすることは、
不得手であるといえるのではないか。



(4)(CATを利用した癒着部位のモニタリング
最近は、手でノックすることと併用して、
もっとその奥を正確に精度よく見て取るようになれました。


CATで、パチンッとノックをする。
CAT プロセレクトモデル.jpg
すると手でポンポンとスイカを叩くよりも、
的確に奥がさぐることができる事に気づいたのです。


CATでは叩く際の強弱は、
回転するつまみを回し固定すれば一定にできる。
一定の基準をつけることができることが必須で、
基準が曖昧では目分量で気分次第のチェックに。


手打ちでも経験の裏打ちはあるが、
いかんせん、精度が均一ではない。
そこが私には面白くない。
正確な情報がほしい。


「よっしゃ!」と片手でガッツポーズをするほどの情報がほしい。



そこがクリア出来てしまったことは、
私自身を信頼させるに足るものです。


CATでノックするとき。
音には、様々な状況を知るための帰り音がある。
ノックする部位で一色ではないことに気づけば、
モニターリング精度の適格性も向上していくし、
一色ではないゆえに筋膜の癒着の質もつかめる。


パンッ」だったり
ポーン」だったり
ドゥ」だったり
または「乾いた音でコーン」だったり。
他、幾つもの分類ができる。


その患部の上下を同じようにノックをすると、
癒着している部分のエリアの広がりが
ピンポイントか広域に渡るかがわかる。
数センチ間隔で連続してノックすれば、
癒着の質の変質する流れが音で聴ける。



潜水艦は、ソナー音を出して音の反射で周囲の状況を聴く。
くじらの一部やコウモリなどもそのようなサーチをかける。
これがまた、、、自分の体調で精度が変わるものではなく、
音色を聞き分けて、音の意味をわかっていればいいのです。


そして的確に奥に何かがあるということがわかった。
だからそこを今まで以上に自信を持ってリリースへ。
リリースする際の、圧をかける方向や流れがわかる。
癒着部の剥がすべき量も目分量から離れつかめる。


お陰でリリースポイントの的確さが増した。
大方が、もっと解けるはずだというサイン。


ただノックをしていくときは、
チェックをしながらリリースもしているので、
ブロックを使ってリリースをする連携がいい。


末に成果が高まる感触を得た。


以前とは違う手応えもある。



これができてくれば、はじめて、
短時間で成果を出せるような仕組みを確立もできる。
リリースポイントの的確な絞り込みができるように。
的確さを確保できるツールへと発展させられたのは、
私としてはとてもラッキーでした。


もちろん、
ここ数年来、
イカの実の詰まり具合を探るタップでボディタップをしていたから、
そのつづきにCATを代替していけばどうなるか想定をしていました。


そこでの試行錯誤です。


当初想定とそれほどの差がない結果を得られたから、
このような使い方ができるだろうなと思っていたが、
できるようになってみると、本当にできるんだなと。
喜ばしい実感を得ています。 ^-^



音で探り観てという方法は筋膜の癒着モニターには、
かなり有効な手段だと言いえるのかもしれません。
ただ、、、もちろん、しっかり先に押さえるべき
ノウハウは蓄積しておいてあってのことですから。
施術中には極度の集中力で脳を気づきの設定にし、
寸分でも何かをつかもうと必死に働かせています。



常にそういった課題があるから、
一人の施術が終わればぐったりと気を失うように。
実際に体がベタベタなまま、力尽きてますからね。



ただ体内の皮膚の下を知るモニター力は、
施術をする際の肝心極まりない要所です。


レントゲンやCTなどを用いることなく
的確に様子を探る能力を追求しています。
他の方がしないような特長ある方法から
見方を積んでいけることは、嬉しい限り。
これは、実に大きいことですし武器です。



ただ、ひとこと。
わけもわからずCATでポンポン叩いていても、
筋膜の癒着モニターができるものではありませんからね!


誤解ないようにお願いいたします。


ゆるめてはいけない部分もあるのですが、
CATでは瞬間的にそこも緩めてしまう。
勝手な解き方をしすぎて
体全体のバランスを崩す。
そのようなリスクはある。


そこは研究しようかと思われる方々に注意事項としてお伝えしておきます。


まずは自分の体を研究材料とし、次に身内を使い、それの後にお客様です。
その順番を守っていただければとお願いいたします。