骨を狙って!リリース

米国でヒーラーの修行をなされた後に、
ヨガの先生をなさっておられる方から、
過去に受けられた貴重なボディワークを受けた際の体験情報をいただきました。


どのような情報かといいますと、
具体的に申しますと各位に差し障りがあるかもしれないので、
誰がというところはふせさせていただきますが、
ちょっと前に日本でも有名になったようです。


7年ほど前のアメリカの筋肉に圧をかけて
リリースする施術を体験なさったそうです。


施術者として大変な成功を納められているボディワーカーで、
引く手あまたの状況であったそうです。


そのときの施術をしていた先生の印象が、
まさに「骨を狙って圧をかけている」ように拝見なされたといいます。
そのときを模して、一部デモをしていただきました。



骨に筋肉が付着する部分が「腱」と呼ばれます。
おそらく骨への付着部分の腱を狙ってリリース


ただ施術をするときに、
アプローチしようとする患部を独特な固定技術を駆使し、
効率的に圧をかけてリリースをしていた。
その抜け目なさというか、しっかりしたやり方に感嘆。
深く腱を理解なさっておられ、変化を与えていたはず。
それに私がちょっと見たことがない工夫が入っている。



只者じゃないなと思う。
おもしろい。



そのデモンストレーションの様子を見せて頂いて、
はじめてこのボディワークは只者じゃないんだなと実感しました。
あまり深く知識のないボディワークの一派でありましたが、
世の中に広まるほどの素材を生み出すというのは、
こういうことなのですね。。。



まだ不慣れな方やあまりうまくない方が腱をリリースするとき。
患部をアプローチするときに圧をかける。
だがあまり効果が出てこられない。
まったく効かないということやダメージが残ることがある。
私が横で様子を見ていると
お客様の体がゴロンゴロンと転がって、
アプローチポイントもズレズレで定まらないし、
力をかけているようで過半数が患部に収まらないで無駄につき抜けている。


そのような圧の掛け方をすると、
余計に施術者の体が歪みだしてきつくなる。
だからとても危険な圧の掛け方なのですね。


それでなくてもきつい施術なのに。。。


固定の技術が大事だと気づいた人は、
必死にどのようにお客様の体を固定しようかと、
手を変えて品を変えてやり方を工夫するものです。


私は最近、床の上にヨガマットを敷いていたときには、
自分の体でもお客様の体を押さえ込みをしていたものですが、
足らない時は布袋に砂利をつめたおもりで体が動かされないよう固定していた。
今は低反発のベッドのお陰でお客様の体がベッドの上で沈み込み、
体の圧がかかった形状通りにホールドをしてくれるスポットができる。
それによりホールド性があがってくれた。
ただそれでも固定の技術が不要になったわけではなく、
今もずっとどのようにすれば固定をして力を無駄なく受け渡せるのか、
工夫をしています。



施術をするときに掛けた圧を無駄にしない。
それは想像以上に重要なことなのです。
同時に、固定させることでミリ単位の半分を感じ取ってポイントを定めて行く場合は、
目標地点が正確に狙い定められることが大事。
それがかなえられるのが固定の技術なのです。


筋肉を全体を捉えて大雑把に圧をかけるときにはそこまで考えなくてもいいだろうが、
腱を狙いを定めるときにはこのような下ごしらえをどれだけ丁寧にしていたかですね。


完璧なまでに患部を狙い撃ちできるような固定をする
その丁寧な仕事の一端を見せていただいたので、
私は痛く感動しました。



それが7年以上前に、相当な完成度のレベルまで確立していたのですね。


やり方には大胆さの中にも細やかさが現れており、
女性が創始したボディワークだっただろうかとも思えた。


面白かった。





最近では日本でも腱部分や靭帯部分を狙い撃つことで
要領よくリリースがおきることが知られてきている。


たとえば私が思いつくところでは腱引き療法や靭帯性関節ストレインなど、
それにオーストラリア発のボーエンテクニックも、腱を狙っている。
それぞれが独自のコンセプトを持って腱を調整しております。


それらは映像などで施術しているシーンを見ていただくとわかりますが、
ボーゥエンテクニックなどは、実に軽く軽く触れてちょっと動かすだけにみえる。
だが腱を適切に把握して調整後の快適な状態へと導くことができてしまっている。



つまり腱へのアプローチの仕方は、様々あって、
自分で納得したやり方をしていけばいいのです。


腱のリリースは即効性があり効果が出る。
それゆえにインパクトが強いのですよね。
施術者が面白いように施術成果が出だす。



もちろん私も筋膜をリリースしつつ、
腱を普通に相当な工夫を盛り込んでリリースをしています。


だから人体解剖図を見ると、一般的には筋肉の赤赤したところをみるだろうが、
腱に関心がある人は、筋肉の赤ではなく、腱や靭帯の白が目に飛び込んでくる。



腱は、要するに筋膜だけが集まって構成されている。
だからめちゃめちゃ繊細で感受性が高く痛みもわかるし筋肉全体の硬さを決めてしまうような因子でもある。



世界に羽ばたくボディワークの一派が腱をしっかり捉えていた。


実に面白い。