ゼロプロマッサー。研究進捗状況 2

ゼロプロマッサーを施術で使う当初からの意図は、
ゼロプロマッサーの高速微振動で靭帯や腱を緩め、
それを下地に筋膜マッサージを載せていく考え。
そうすることで精密なリリースが可能となるし、
筋膜マッサージをするときのダイナミックさが
圧倒的に増していくことになるだろう。
そのような目論見は、見事に正解だった。


ある程度は、アクティベータでパチパチと腱等を狙い緩めるのでも成果は上がっていたが、
アクティベータのよさとゼロプロマッサーの利点と、
各の違いがあり使い分けをする必要が出てきている。




そのような研究をする過程で要領をつかめてきます。
少しずつ施術に実用できるようになってきています。





ゼロプロマッサー自体が、
業務用の値段で高額ですから、
一般的なものではありません。
そこが残念なところなのです。



ただ私の家では自宅にこちらがあるという環境で、
私の母に、試しにゼロプロマッサーを貸し出した。


母は自分用のマッサージ器を持っているのですが、
このゼロプロマッサー、ちょっと使っただけで
相当気に入っています。


私が簡単な部分リリースに適した、
脚部の外側や臀部に当てるよう指示をすると、
「これは、いい!」と絶賛してやっています。


一般の方々には、
本格的に精密なリリースをするのは難しいが、
ちょっと楽になろうといったところでセルフケア用に程度には申し分ない。
簡単な指導だけでも相応の成果が実感できてしまう。
それを知っただけでも面白い素材を得られたと思う。








そこで、私もゼロプロマッサーをセルフケア用に利用してみた。


やはり施術中にどのように使えばいいのか理解するためには、
自分のからだで試してみて感じを正確にインプットして置くことが何より必要だ。
その考えで、ゼロプロマッサーでセルフケアマッサージをしてます。
すると「これって、私専用の機器なんじゃなかろうか!?」と思えるほど、
自分自身の体のなかの隠れていて見えなかった部分を探り出してくれます。




強烈な作用力を持つ高速微振動は、使えます。
見えなかったものを見えるようにしてくれた。
それは画期的ですね。




おかげさまで、そのような手応えを携えて、
いろいろ工夫して気づく点がでてきました。





たとえば、
ゼロプロマッサーが片手で持ちやすいバランスのよさが手伝い、
狙う患部のトリガーポイントに関係する筋肉を、
伸ばしたり縮めたり回したり捻ったりしながらアプローチすることが大変に楽にできる。
トリガーポイントに関係する筋肉全体または部分を伸縮等しながらアプローチするなら、
リリース成果が大きく跳ね上がっていく。
もちろんむげに曲げ伸ばしをすれば逆効果になるから、
やり方を合理的な理由を元に工夫することが必要です。
工夫が積み重なれば、リリーススキルが非常に高まる。






また腰椎五番と仙椎一番の隙間の関節である腰仙関節。
この部分のリリースもしやすいんですよね。
これは自分でおこなうセルフマッサージでは難しいが、
お客様のこの部分のリリースが、これほどやりやすいのか!と驚いた。
画期的で、やっている自分が感心した。
この部分のリリースが十分にできるかどうかで、
骨盤の動きの自由度をあげられるようにして正常な位置に移行できるかどうかに関わってくる。
仙腸関節も緩める結果となるため 骨盤の形状を改善させやすくできる。






またゼロプロマッサーの接触する部位の先端が5センチほど突き出ているおかげで、
臀部の奥にある股関節のジョイント部分を直接的に当ててリリースできるのがいい。
なかなかこのような適切かつ精密な方法で、
この部分にフィットさせピンポイントで高速微振動を与えられる機器は私は知らない。
股関節周りという奥部分に硬化したしこりがはびこり、
実質的に大腿骨の骨董を入れる穴がふさがってしまっているひともいる。
そのような場合には、ハンドマッサージでその部位に圧をピンポイントで加えることはむずかしい。
靭帯性関節ストレイン等の技術を用いればある程度は解けるものの、
ゼロプロマッサーで、30秒ほど高速微振動を与えた方が緩む成績が高い場合もあるようだ。






深層筋の硬化した部分を、振動のビリつき具合の差異で直感的に探し出せる。
アクティベータでパチパチ打っていてチェックしていたときよりも、
格段に精度良く手際よくチェックできるのがうれしい。


この深層筋チェックのためにこの機器を購入しても割に合うと感じられる。
数ミリずつゼロプロマッサーの先端を移動させていくことで、
ピンポイントで深部の硬化が強い部分がわかる。
まるで超音波を飛ばして返りの様子で状況を知るソナーのような仕組み。






私は普段のセルフマッサージでは足裏の部分は対象外でしたが、
足首以下の部分の骨の際をリリースしていくのにやりやすい。
これも特筆できる点であろう。


一番小さなエリアをアプローチできるアタッチメントを取り付け、
痛みないように注意しながら足首以下の部位を振動でうまく緩めていく。


足首下の筋肉群をいつも以上にしっかり緩めていくと、
すると不思議なほど、肩が楽になった感じがでてくる。
体験してみるとわかるが、
左右の足裏の形状や硬さなどが、
実は全身に影響がそこから生まれているという考えも出てくるだろう。
そのように言えるような盲点であろうかと感じた。
積極的にこの部位をリリースし施術者としての成績を高めていきたい。


こうなる理由は、
おそらく足裏の筋肉のクッション性が適切であるかどうかで、
最適であることが求められている。
自転車のタイヤの空気が抜けてぺしゃんこな状態であればタイヤの接触面が大きすぎて進みが遅くなる。
タイヤの空気がいっぱいに入りすぎてパンパンになって運転していると弾みすぎて怖かったり。
それと同じような問題が足裏のコンディションにも起きてきてしまうのです。
最適な状態でいつづけられるように、
所作振る舞いや姿勢をみるのもいい。
だが足首下のコンディションにも十分に気を配ることも大事だろう。


意外なほど足裏のクッション状態の悪さが、
全身のミスアライメント、つまり歪みに確実に大きな影響を与えるファクターとなっていることが、
自分の身をもって感じとることができた。
ちょっと考えてみれば、
そのようなことであることが当たり前のこと。
ただ足裏をぐいぐい棒を押し当て押し付けてといった解き方をすると、
激痛い。
それでは解かれる人が、たまったものではない。
それで解けなかったのだが、ゼロプロマッサー。
こちらを利用していけば痛みの起こりが少なく、
びーんとしびれるような振動を受けている間に、
どんどん緩んでいく。
ありがたいものです。





他には外反母趾や内反小趾などのリリースにも応用していける。
まだ数例のみしか試してはいないのだが、
感触はいい。


足部をどれほど柔らかくできるのかを試行錯誤していく上で、
これほど痛みなくリリースできるのなら、
外反母趾などの問題も研究を詰めば十分に対応していけるだろう。
外反母趾に悩まれている女性も多い。
ここは修繕能力を向上させるために
十分な研究時間をかけてもいいのだろう。




まだこれは今はまだ試す機会が訪れていないのだが、
バレエをなさっておられる方が足部の状態を整えるためにも役立つでしょう。
特に足の甲部分を作るための補助にもなるのではと考える。
足の指の骨と骨の間をなぞるように、足の裏で当てていく。
さすがに足の甲に当てるとビリ付きが強すぎるので、
そうしたい場合にはタオル等の緩衝材を入れる必要が出てくるだろう。
そのようにして解いていくことで、
大人からバレエを始められた方の、
足部を作り上げるためのサポートができるのならば、
好印象をもって受け入れられるのかもしれない。
ただ、それにはさらに、
対応の仕方を工夫していかなければならないだろう。






また手足の骨間膜のリリースをするのも、
この強い振動とピンポイントを狙えるところが有利に働いている。
若干、手の骨間膜を解くとき、肘の付近をリリースするならば
痛みを感じることとなるだろうが、
骨間膜を解くのは、他のやり方では、
これの比にならないほどの痛みが出る。
そのことを体験したことがある人なら、
ずいぶん画期的なことと思えるだろう。
ちなみに骨間膜が硬直化していると、
決まって呼吸が浅くなります。
他は、腕力や脚力が理想より非力で機能発揮が制限されていたり、
手首や足首を詰めて自由な可動域を確保できなくなります。





関節間にはしこりができやすいため、
そのしこりをリリースする際に発痛を覚える人も多いのです。
だが、ゼロプロマッサーでは関節部分の間を広げ緩める操作はしやすく応用範囲が広い。
AKAのリリース手法を正確には再現できないかもしれないが、
その用法を意識しつつゼロプロマッサーでのアプローチを同時並行的に執り行う。
これも成果が高く、積極的に活用したいところです。




以上、一部例示させていただきましたように、
既存の施術法にゼロプロマッサーを組み合わせたり、
ゼロプロマッサーの特徴を生かして部位のリリースを最適化したりできることが、
つかめてきました。
応用範囲はさらに広がるでしょう。
筋膜リリースをする際の連携には、
相性が相当いいものだと思います。



つまり通常の筋膜リリースだけでは解けなかったものも、
ゼロプロマッサーで高速微振動で緩める下地作りをして、
それから筋膜リリーステクニックを使えば解けてしまう。



これらを相乗させる効果は、倍どころか、数倍に跳ね上がるようにさえ感じる。
もちろん相当、そうさせるための工夫をこらしているから起きるものなのです。
なんとなくの両者のちゃんぽんでは、そこまで期待できないでしょうし、
施術上の変化が大きくて、その変化を事前に正確な予測をして落としどころを
きっちり描けるほどの体験と事前のスキルがなければ、
大きすぎる変化はかえって命取りとなってしまいます。
そこは甘く考えると痛い目にあいますので注意が必要。


ただ私の場合、さいわいにして、
特別な施術の提供をする姿勢で継続してきた。
今まで自力で基礎研究を積んできたおかげと、
長時間にわたる施術で大きな変化を起こす際、
どのような落としどころを見つけ見分けるか。


そこが熟知できるように鍛えてきたものです。
その目があるかどうか、
そこがこの相乗を活かすか殺すかの境目です。
そう言ってよいような、
大きな変化を目の当たりにしてひしひしと感じました。
もしこのような相乗してリリースする技術のみをぽんと渡されたら、
かえって施術をして収集をつけることができなかったことでしょう。
たったひとつの部分のリリースをするかしないか、
その部分のリリースの分量をどれほどにするかや、
全体の統一性をどう見計らっていくかの緻密な計算高さなどが必須。


それができていなければ、
直しているのか、
壊しているのか、、、。
考えると、怖くなります。。。




解けるようになってくる。
それこそ注意深さが求められる。


そんなことを、くどくどといいたくなるほど、
深部までリリースできたのです。。。


ただ、それゆえに、私としては購入してみて正解でした。 (^_^)






「筋・筋スラッキング」という本が以前出版されていたのだが、
そのときはヒットマッサーというマッサージ器具を利用し
精密に深層筋まで緩めるというやり方を紹介した本です。
そちらがゼロプロマッサーを利用する際に参考図書となりそうです。
ですがアマゾンの中古で出品されているのですがえらく高い値段が。。。


私が現時点でこの高額中古本を買うのは、
良否を判断するための判断材料がないため無理があります。


過去にこの本を何度か立ち読みをしているのだが、
今となってはどのような内容が書かれていたのか、
とんと、覚えていない。


残念。。。





最後に。


「カイロジャーナル 第81号」(9)にある広告。
バランスアジャスターという商品が広告されている。



バランスアジャスターと検索語を入れてググれば、

数は少ないですが関連するページが検索できるので、
そちらでお調べになられるとよいでしょう。



こちらの商品は、
ゼロプロマッサーと同一メーカーが制作しているものなのだろうか。
私にはそのように見えてしまう。


バランスアジャスターは、いくつかの調整つまみがないようなのだ。
他の手で握る部分はまったく同型のもの。
本体価格が12万円+税ということで、
ゼロプロマッサーよりも高額設定となっている。


ただバランスアジャスターを購入した場合、
様々な施術例マニュアルが添付されている。
ゼロプロマッサーには、一切そのようなマニュアルはないので、
自分ですべてどのように使おうか頭を使い倒す必要がでてくる。
マニュアルが一切ないから、かえって独創的な使い方を模索できているのですが、
できれば他の先生がなさっておられるやり方も、できればぜひ参考にしたいところです。


だからマニュアルが添付されているのは、
とてもうらやましいところです。



もし私のブログをお読みいただいている先生が、
ゼロプロマッサーやバランスアジャスターなど、
購入を考えるならば、両方を比べて検討すると
いいのではと思います。