日本人の体を診るのは、日本人を日頃対する施術者がいいと思う。

昨日は、私がよくして頂いている施術家の先生からの紹介で、
一度だけのボディチェックなどを頼めないかということで
お客様がお見えになられました。


お客様の詳細はプライバシーの関係上、お伝え出来ませんが、
日本を離れて嫁いでいかれるそうです。
渡仏前の切羽詰まった日程のなか、
自身の体の状態を知りたいからという。


日本人の体は日本人にチェックしてもらいたいとおっしゃられていて、ということで、
私が知人の先生の代打に立たせていただいた形です。


海外にもすぐれたボディワーカーはいますが、
日本人の体の硬さや姿勢の悪さは定評がある。


群を抜く。
それは私が観ていても明らかです。


すると海外で施術を受けてみたら、
現地人では十分に成果が出る施術。
なのに日本人には、バリアがきつすぎて。
どうもうまくいかないということは多い。


悲しいかな、、、。
姿勢の悪さも去ることながら、
規格外の硬さの日本人が多いのです。


その硬さゆえに、
成長するプロセスが日本人に対応できる仕様。
それを持っている施術家にみていただこうと、
そのような主張をしていただけるのは嬉しい。


私も海外の施術関係の本を読むとき、
日本人にどれだけ馴染むかどうかが、
気になってしまうんです。


「このやり方じゃ、私どものお客様のT様には、効果はないだろう」
というように、具体的なハードルがイメージできる。
実際に、その通りなのです。。。


海外の人にとって施術成果が高くても、
それはそれらの体質に合うからですから。
今の日本人にもそうなるのかは未知数なのです。



逆に日本の繊細な指圧などでは圧が足らなくて、
どうも即効があるかどうかといわれてしまうが、
海外にわたって施術を提供している日本人には、
現地の繊細な圧を加えて響きが入りやすい人が
画期的な成果がでてブームになることになるし。


以前の日本人には指圧が十分画期的な成果を表した。
高度の粋をいくような先生ならばいいと思いますが。
たとえば鍼をさして治療をしようとしたら、
簡単にボキッと鍼が折れてしまう人もいる。
それは鍼灸師の腕のせいというよりも、
本当に硬化度が強くなってしまったし、
成果がだしづらくなったという先生もいるのです。


そうして整体や他の手技療法を学んで取り入れる。
そのようにしなければお客様が減少してしまうよ、
と私の鍼灸師や指圧の先生をしている知人がいう。


国によって、こんなにも違いが出てきてしまう。
だったらそこを見定めて、傾向と対策を練って、
場合によっては、
開業地をリリースし易い人が多く住む海外にする選択肢もあるのです。


興味深いことですね。


昨日、お見えになられましたお客様は観察眼も鋭く、
歌舞伎等の和の美を愛でて感動する趣味もあります。
「若手も伸びてきているけど、坂東玉三郎は、やはり別格!」
そう、嬉々としてお話いただくところで、
目を養っておられる。


今後行かれるフランス人の現地人たちは、
とても背筋が伸びて猫背などはいないと。
おばあちゃんも、しゃんとしていました。
そのことに、しっかり気づいておられた。


他国の人と日本人では。。。
体の作りが違うわけではなくて、
体の使い方が違うだけですから。


江戸時代後期までの日本人なら、
それらフランス人にも負けず劣らずの姿勢だ。


私が好きな江戸末期に撮影された
当時の庶民の記録写真の数枚を観ればわかる。
はんぱではないような身体能力を秘めていた。
観ていて惚れ惚れする。
その伝統が消えたのは、
何よりも悔しいことだ。


姿勢のいいものたちが暮らす国で妊娠し出産なされれば、
そこで育ったお子様は周囲の姿勢の良い人たちを見て真似ようとする。


まっさらな身体操作のノウハウが白紙な状態で生まれてきている。
だから出生後の時点でインプットされる身体の所作の動きのよさ。
その質が高ければ、それ自体が一生の宝ものとして与えられます。
三つ子の魂百までです。
そこが質のいい筋骨格や運動神経を磨かせる英才教育をする好機。
日本の伝統的な歌舞伎や狂言等でも、一子相伝に、
親から子に教えるということも三つ子の魂百まで。
三つ子の魂に重要な動きの要点を与えていきます。
その後の加速学習していく才能を、身につかせる。


面白いですね。


三つ子の魂は、お母様の姿勢や動作の仕草からも多くを学びます。
だからお母様になろうというお客さまご自身も、
少しずつ身体操作を洗練させていくよう行動に移していただくと。
より、お子様に理想的な人生を送るための肉体を与えられるはず。



頑張っていただきたい、と心から願っている次第です。 ^-^





私自身、身体操作の技術を磨きたい。
そこに意識を高めたいと願います。



感謝の思いを伝えるためにも、
身体操作方法をシンプルな原点に戻して、
何かを作り出したいという気持ちがある。


施術でカバーするところ以前の部位にも、
自分の自信を作り出せるようになりたい。


そこに核心をつくことがなければ、
私には表面的なことをしていると、
砂を噛むような感じがあります。。。


私の見据えたい先にあるものとは、
禅のからだを見つめるめであるし、
自分の体に寄り添って言葉を発し、
語りかけつつ意識状態を触発する。


いつも単一な世界しか観ていない。
そこから少しだけ変えていくこと。
違うことを続けて刺激を受けます。
それは時期に加速して変わりだす。
そのような切っ掛けがつくれれば。


言葉で言うと難しそうなことです。


ですが五感や感情、臨場感を使い、
自分の複数にわかれた体を理解し、
葛藤しているところを統合します。


そんなことができるならば、いい。



私に施術をさせてくれるお客様が、
私を施術者としてさまざまなことを教えてくれているのです。
拙い私の動きのアイデア等を聞いていただけるお客様がいて、
モチベーションを上げることができているから続けられます。


本当に、かみかけてありがたいことと感謝しております。