足底腱膜(または=足底筋膜)が、大腰筋を利用する鍵になります。
足底腱膜とは、
足裏の底に位置する筋膜のこと。
イメージは下図をご覧ください。
足底腱膜が活かしてコントロール出来ているかどうか。
それが無意識か意識的にかはとにかくとして、
足底腱膜が活かされていなければ、
大腰筋がさほど使いこなされていないと思う。
それはバレエをしておられる方と話をしたが、
足の使い方に長けているダンサーの足裏には
自在に足底腱膜を一端広げてから足の甲側の
指の伸筋をまとめ上げるステップで制御できているものだと。
それは施術をさせていただいた経験的に感じたことでもある。
この場合には足部を前から見て観察できるようなアーチで足部骨格構造を立体強化している。
そのような立体強化させて使い勝手を良くした足部。
言葉で動作説明をするのは複雑だから割愛しますが、
この足部を創りだして動き出すことで腸骨が動き出す。
そして大腰筋が自然に操作活用できるようになります。
まさにこの場合には、
末端の足先まで気が通ったかのような繊細さと丁寧さを感じられてなりません。
末端の細部に拘りが抜けているならば、
同時にコアにも意識は十分にははいりづらいようです。
大腰筋を使う使い方を大腰筋部分だけの意識をクローズアップさせて解説され、
そこにだけ意識を集中させて、大腰筋を使った脚部の上げ下げを試行してみる。
そのときにもし足部の足指が力んでいるようならば、
腸骨は動きを失する。
そして腸骨は前傾を強いられる形で腸骨筋が効いているため、
腸骨筋と大腰筋は同時に作動することは不可能に近いですし、
無理やりそうしてみたとしても、
その動きはぎこちなく本来のみぞおちの裏手辺りから足が始まるイメージでは脚は使えていません。
そのような事が起こってしまいます。
そして「私は、こちらの足はうまくあげられるけど、こっちはうまくいかなくて・・・。」
ということになってしまわれることもあるようです。
利き足側の足の指には力みが入りやすくつま先側重心にしやすい傾向があります。
利き足を手放せるような「まさに両利き」になれるトレーニングが必要になります。
そしてもちろんバレエ等をなさっておられない方でも、
両利きになってつま先重心から脱却して内くるぶしの下あたりに重心を設置できれば。
そうなれば、大腰筋の使い手に、一歩前進したことになるでしょう。 ^-^
もしバレエをなさっている方で、
身体操作の精密な部分にまで関心が高い方がおられるならば、
意図的に自らの動きを分析記録していただければと思います。
研究する過程でトウシューズのなかの見えない世界で、
ダンサーが一体どのようなことをしておられるのかを、
試行錯誤するきっかけになればいいかもしれませんね。
足底腱膜から、少し視線を広げてみましょう。
これは手の手掌腱膜との類似性が存在します。
たとえば手掌腱膜が活かされて使えるならば、
肩甲骨が生きる広背筋が効いた動作ができる。
ところが手の指をギュッと握りしめて手を上下に動かすならば、
肩甲骨の動作は起きないか起きたとしてもぎこちなくちょっとだけだ。
つまりしなやかで機能的な動きとは程遠くなってしまう。
手先の末端の手の内に秘伝あり。
それと似ていますよね。
そして同様に、
足部の末端の足の裏に秘伝あり。
ということでしょうか。
そういうことなのでしょう。