猿手って、どういうもの?

メールを頂いた方から、
『猿手ぎみ』というお体の状態をお伺いしました。


そういえば私のところへおいでいただいているお客様で、
猿手ぎみの女性がおられまして。


腕力や握力が、幼少期より少なかったとおっしゃられていた記憶があります。
確かに現状でも握力は強くないですし、腕力も然りです。


猿手については、
女性が多く先天的にそのような傾向があるとおっしゃられる方ばかりなのかと思っていました。


ところが、そうではないのですね。



ここからちょっとだけ横道にそれますが・・・。


私は日頃、体の生理学的なことを知ろうとするとき。
いきなり整体院や他の民間医療関係のホームページの
『猿手は治る!』といった内容のページは参照しないようにしています。


意外に役立つのが、ナースのための看護用語辞典。
本格的なお医者様の利用するものは詳しすぎます。
かえってわからない単語が多くて誤読につながる。


それに対し
「看護従事者のための〜」と名をいただくものは、
文章も比較的簡潔にまとまっていて読みやすいが、
専門的な医療知識をベースにして語られています。


あまりにも専門性が薄いものであれば、
最初から情報が抜けていたり漏れていたりするし、
そういったものは偏見が強くなりがちで使えない。
まずは私の頭のなかの領域に、
きっちり最低限押さえるところは押さえたいので。
そうなると看護用語辞典は、かなり使えるのです。


私が所有するそちらのほうの本は、もう年代が古いものになってしまって。
新しい本を買わないといけないんですが。。。
最近はネットで看護用語辞典をアップしているサイトで、
ちゃっかりチェックさせていただいております。


たとえば


看護roo!
http://kango.919.co.jp/


のなかの下記のサイトとか。
看護用語辞典 ナースpedia 
http://kango.919.co.jp/word/


こちらにも『猿手』で調べたら、
しっかりしたイメージがしやすいような内容が解説されていました。
本当に助かります。


興味がある方は、調べてみてくださいね。



すると、、、猿手ではどのような問題が起きるかというと。
「肘を通る神経のひとつ、尺骨神経が引っ張られることによるしびれや痛み、麻痺などがある。
また、指の曲げ伸ばしが困難になることがある。」


とのこと。


尺骨神経が引っ張られることがあるということは、
もしかして尺骨側の力の出力に問題が出る場合もあるのだろうか。


実際は確かプロテニス選手でも猿手っぽい人がいましたし、
バレエをなさっておられる方でもいたような気がしますし。
力の出力はある程度はカバーできるものだということです。


だから猿手で尺骨側の制御がしづらくなるというのは、
あくまでもそのようになる場合もあるのではないかという仮定です。


猿手といいましても、
実情を観察すればそれぞれが違った特性を持っていると思うのです。
それぞれの猿手の状態も、
その成り立ちや解剖学的なその人の骨格や骨格筋上の特性と絡んで、
十把一からげにいうのはいけません。


ただしもしかするとプロテニス選手もバレエダンサーも、
伸筋を自在に操って伸びやかな力を発揮するようにトレーニングを積んでいる。


そのようなトレーニングが実質、積めていければ猿手で使用するのにも問題ないし、
逆にしなやかな関節という面を活かしたテニスのプレーやバレエでの表現が可能だ。
それは、私にはメリットに転化できる素晴らしい素質のように思えてならないです。


ただ伸筋を出力のキープができないよう気を抜けば、
はっきり言えば相当関節に負担がかかって壊れやすいのは確かだから、
実に使う際は繊細さと注意深さ、それに自分の手を熟知していること。
そのような高度な知恵がなければ深く使いこなすのは難しいものだと思うのです。


そのような基礎的な使い方の妙を、
どのように身につけていけばいいのか。
ただ普通に使っているだけでは、
やはり腕力の出力は難しそうですから。。。


猿手の方々は、どう取り組まれていくのでしょう。


そんなことを考えていました。 ^-^
ちょっとがんばって研究して頂きたいところです。