施術技術をひと区切りさせて感じていること

私が施術をさせていただくときの設定は。
ベッドの足をたたんで高さ10センチほどクッションの上に横になっていただいての施術です。


そのときの高さ10センチを高低差として実は乗っかるときには乗っかりづらくなるのですが、
半面、私の目線が上からも横からも俯瞰しやすいという最大の特性がありまして。


昔はヨガマットの上で施術でしたが、それでは上から下を見下ろす視野がメインでした。
横からや、ましてや下方から斜め上などは見づらくて視認することができませんでした。


昔と比べれば10センチの高さがついたとき、
立体的にお客様の身体の状態を把握しやすくなった。
私が前後に少し体を動かせば画期的なほど見えるようになりった。
状況の把握が的確になったと思う。
それだけで施術の正確性は、主観ですが5割は増したでしょうか。
細かいところまで容易に視認することができ、
触診も格段にしやすくなった。


それが私の脳内で人体を3Dの立体映像化して観察するのに、
どれだけ役立ったものか。



それに加えここ1ヶ月内ほどに
施術を受けに来ていただけたお客様はお気づきになられたかもしれません。
施術をするときに利用していたベッドの脇にある足場を工夫してみました。


ベッドの10センチの高さがかえって圧をかけるときには、
体重をのせづらくなるという弱点が生じていました。
その悪い点を改善するため10センチの高さの足場を設置することにした。


それは以前からあったのですが、
今まではずっと仮住まい的な設置でした。
家で使っていた座布団を3枚ほど紐で括り、
その上にすべり止めシートを設置していた。


なぜ仮住まい的な設置だったのか?


もっときれいに作ればいいじゃないか!
とおっしゃられるのはごもっともです。


ですが私の施術のやり方は日々書き換え続けています。
それにともないお客様が気づかないところで足置き方の方向や角度など微細な変更を
一日に10回や20回も変更してますから、その度に足場の設定も変えていたのです。


すると固定化させないでおいたほうが、いい。


工夫をして条件設定を変えるのがしやすくて、
ざっくりと大胆に変更しやすくなるからです。


だから今までみすぼらしいなかの条件で、
ボロボロになりつつやってまいりました。


別にボロボロが好きだと言うわけではなくて、
固定してしまうと変化の速度を鈍らせるから。
固定化できなかったのです。



ですが先だって
ブログ( http://bodywise-note.seesaa.net/article/439230952.html )で申し上げましたように、


私が、クリアの目安までの成果がでました。


次にひとつ、大きな変化を起こすときです。


そうなるとようやくボロボロ状態で変更が容易い様子から、
状態をうまく固定化して使いやすさに工夫を凝らす時期へ。



それでシリコンシートを巻きつけたフロアマットというやり方を考案したんです。 ^-^



もちろんどこにもそんなやり方で足場作りをするようなヒントはありませんから。
すでにこの形に落ち着くまで50ほどのアイデアを出し、
トライ・アンド・エラーを繰り返してきての成果でした。


想像以上に大変でしたが、
もしも私が施術をする場を写真や映像で紹介するならば。


最低限レベルの見栄えがいいデザイン性も機能性もある。
施術が商品化されて多く世の目につくパッケージとして、
どのようにしてそれを陳列すればいいのかを考えてみる。
その視点で、機能性はクリアしてもデザインがよくない。
それでかなりボツにしてきました。


最終的なところで出したのは、
フロアクッションを束ねて縦の厚みをだして、
それにすべり止めシートを巻きつけておいて。
その周りに1メーター四方のシリコンシートを巻きつけたものです。


ここに至るまで、数10万円弱はなんやかんや工作費がかかったが。


素材を吟味してちょっと違和感があれば変更を繰り返しましたから。
一からやり直したりも何度もしました。


それで、
「まぁまぁだな〜!」と感じられるものができあがりました。


足元のグリップ力をあげるためのシリコン製のシートの足場。
それは今までの踏ん張りとは格段に良好な差が生まれました。


粘り強い圧が作り出せる点はありがたかった。


それは幾つものブロックを有意味性ある設定で積み上げて、
てこを利用した圧を創りだして押圧を制御しているのだが、
その際のブロックを置くときの滑り止めにもなってくれた。


これは意外に画期的に感じたものでして、
今までの座布団の積み重ねの上ではできなかった芸当です。


それにより圧の力はさらに上がった。
それと同時に、
安定的に意図した方向の圧を取り出せて精密さが向上したのです。
つまり圧を取り出すときのぶれが私の目からは激減し、扱いやすくなった。


圧をかけるときに、
微妙なぶれや筋に対しての流れに沿わない雑味がなければ
お客様は圧のかかり具合は、厚めの圧になっても大丈夫だ。
更に安定化した圧になったため不快感は軽減したでしょう。



ただ、、、
いつものようにこの変更も厳しいところがある。
足場がよくなって力が出しやすくなった分、
以前とは比べることのないところまで解けるが、
施術者にかかる負担が跳ね上がってしまっている。


それだけではなく、
同時にてこを精密に効かせられるようになった分だけ
ブロックを組み立てるときにおこなう計算が大変です。
そしてその多数あるブロックを、
1キロから5キロを5〜6個をどんどん設定場を変えていく作業も、
重さが厳しく体にのしかかるものでありどれほどの負担がかかるか。


以前はブロックを3つほどの積み重ねやてこにして圧を創りだしていたのが、
一気に倍の6個を上回るブロックを精密に積み重ねるという設定に変更した。


これが一回の施術で、
数十〜百回も設置を変え、
設定を微調整を繰り返していく。


そうやって、一回ごとの圧を今まで以上に最適にするわけですから施術効果は確かに向上しますよね。


ただしこれは、やってみてどれほど施術者の体力を消耗させるのかは、
「鈴木さん、最近痩せたんじゃない?」という言葉をお客様から聞くようになりまして。


「そうなんだよね〜。けっこう、身体に掛かる負担がきついんですよね!」
痩せるのも体力のギリギリのところまでやってるから仕方ないかと思う。
そしてだいたい痩せ始めて半年から1年以内に休業になっていますから。




ですがこのような施術のやり方で
パフォーマンスを高くしていくことをよろこびに感じていたスタンス。
これは、これから長くやっていこうとするならば、
考えを改めなければならないでしょう。



施術を提供させていただくということは、
私自身が生きて成長するための学びです。
しあわせなことですが、
そう言えるようなメガネの曇りを拭くような仕事だと思っています。


ただ私は当初から考えていたのは、
施術をしたいのではなく施術も人がよく生きるためのひとつの道具。


たとえば、
施術院のお客様にとって心地いい信頼感を増す運営の仕方をすること。
施術の提供の仕方、施術をするための設備や場所等の複合的な総合力。
それも必要ですよね。。。


施術技術力というのは、
施術院のコアな要素ではあるが、
多くの項目中のたったひとつに過ぎません。


今までは私の信条で
「自分が納得するところまで技量を磨いてからしか次に手を出さない」
というところを貫きました。


ですがこれからは数十ある他の必須偏差値を平均値以上にするため課題のひとつひとつずつ、
逃げずに疎かにせずにやっていかなければとこころがけていこうと思います。


これからは少し技術力の底上げペースは落としていくこと。


無論「手を抜く」という、つまらないことを考えません。


それではチャンスも逃げる。
誰でもわかるでしょう。


それは自分が振り向けてきた施術技術を向上させることに注力して
小さな想像から大きな価値へと転化させてきたことと同様なことを、
その他にもある重要なものへと注力する方向を変えるだけですから。


自分の中の熱は、一切、下がるものではありません。


それは一時に集中して自身の心身を熱心に磨くのもしかり。



3年くらいの時間をかけて、
そのような礎の基礎を作り、
「やりたい願いがかなった」といえるようになりたいですね。


現状の痩せ続ける状態のままでいけば、その大局を見てない。
そこの方向を、適切にコントロールしていくようにしますね。


それにより、かえってお客様に戸惑われてしまわれることも、
いくつも言ったり、そして行なったりするかもしれません。


積極的に出て現実的な感触をつかむ際には
そのようなご迷惑をおかけすることにもなりかねません。


消極的に出て制御しすぎて苦しみ出せば、
何も動かずにじっとしていたほうが楽で、
それが今までの私のやり方でした。


必死に考えての試行錯誤の過程ですることですが、
痛い目にあい凹みながら前進するのが最良の学び。
そう考えて悩みを捨て、
自分の仕事を「天職に作り換えたい」と思います。



私の部屋に飾られている額があります。
父が残したものですが、
福沢諭吉翁なの心訓がかかれています。
その教訓の中のひとつにつぎの一文がある。


『 一、世の中で一番楽しく立派なことは、一生涯を貫く仕事があるということです 』


人ががんばって算段をして自分への利益誘導をしたとしても、
それはいずれは甘露のごとく失われることとなるでしょう。
ですが
天が算して与えられたものと自分の仕事を信じて取り組めば、
そこから寛容さも愛を育む意味も様々な生きる意味を、悟る。


今はまだ自分の人の業としての算段でしていること。
躊躇ばかりで悩み多きところなどはその現れですね。
恐れや、恐怖や、雑念や、負けん気や、天狗の心や。
そんなことばかりさせる潜在意識を一掃すべきです。



そしてそこからの道をゆるく抜けだして、
「天算はこちらだろう」と直感するものを選ぶとき。
心の喜びを感じて、笑顔が絶えない生き方の結果へ。



そんなひとりで眉にシワを寄せていくこともなくて、
天に委ねて「こころ」と「からだ」を収めることで、
私の知人からの愛ある心を砕いたダメ出しをさせる手間を省けるようになるのでしょう。 ^-^



今は自分でも冷静になって
「身体に負担をかけ過ぎて満足しているのは大局を無視している証拠だろう。
もっとお客様の未来を肌で感じ、よいものを提供できるための動きを生み出すにはどうすればいいのか?」
と思えていますから。


こんなことが言えるような日が来るなんて。。。 ^-^



少しずつ施術以外の感性を磨く時間の使い方を楽しんでいこうと思います。