疲れた筋のしぼり状態を、解いていこうよ。


ハードで根を詰める仕事等をしていると。
疲労がピークになれば、
いつしか思考力さえも削られてしまう。


そうなると、動く習慣がない方は、いつしか部屋に帰ってベッドで横になる。
そうした休息を長い時間、とるようにすることが多いだろう。


気持ち的にも体的にも、
もう疲労困憊状態ですから。。。
そうなるのも、
無理からぬことです。


デスクワークをするときも、
または私どものような施術という力技をするものも。


通常は、いつも通りの体を支えるための筋を酷使したり、
必要な操作をするための力を発するための筋を酷使する。


それは本人が気づかぬうちに、
ある一定の方向へ向けて体をねじっていることが多いのです。


それを「雑巾を一定方向に向かって強く絞った状態」だという。


つまり雑巾を、グッと力を込めて絞ると水が抜けていく状態だ。
内部の水分が失せてしまっている。
そしてそのままでは雑巾は硬くなったままだ。


その硬さを取るためにはどうすればいいのか?


雑巾を、そのまま寝かしておいても、
勝手にほどけていくというものではない。


そこは想像がつきますよね。


雑巾は、形状記憶合金製じゃないのです。


それでは、あなたならばどうなさりますか?
ただ、ねじった方向の反対側にねじります。


これ、答えです。


そうすると、簡単に固まった雑巾は解けて、
緊張した硬直感が抜けてしまう。
ただのゆるい布切れに戻ります。



人体も同じなんですね。


一日過ごしたなかで、緊張したときに、
無意識のうちにねじり姿勢を取ります。


骨盤を右に捻るとか、
背中を捻るとか、
首を捻るとか、
左の脇を閉じる力が強くて脇を捻るとか、
様々な部位の左右どちらかか両側にに緊張を強いてしまっているんです。


凝ってるな、、、。
そんな感覚は、
筋肉の中の体液を筋を緊張させて入るのを拒んだ状態のままでは代謝できないからです。
雑巾を絞ったのと同じようなものですね。
その硬くキンキンに固まった雑巾を水の中に入れただけでは勝手に水を吸うこともしづらいのです。


雑巾の場合は、
絞り込んだねじりの方向が右方向であれば、
今度は逆向きの左方向にねじってみました。


人は、多くは利き手や利き足側に力みが入りねじりだして中心軸を失いやすくできています。


例えば、利き足はつま先側に過剰な負荷をかけて前脛骨筋側やふくらはぎが強く硬化し、
体の胴体から離れた末端が緊張をして解けなくなっている状態を作って支える人の場合。


雑巾を硬く絞った血行不良を生み出す状態に似ているんですね。
過度なねじり癖を持って脚部を酷使している。


それはまた、硬く絞られた雑巾が、そのままにされていては硬いままであるのと同様に、
相当に良好な代謝力がない限りは、
休息を取るというだけでは戻りが悪い。
休息をとっただけでは戻らないうちに、また固めるということを日々繰り返す人もいる。
そのような無理が続けば、必ず手痛いしっぺ返しがきてしまうでしょう。


固まった筋肉は過度に繰り返しねじられた状態を記憶して抜け出れなくなっている。
ならば、あなたが日頃からの筋肉をねじって使ってきた方向の逆の方向へねじると、
それで容易に解けるところもでてきます。



かつて中層筋や深層筋が硬化が強くなり軟部組織と呼べるほどの
柔軟性を持っていない組織に変わってた人でも、
そこをしっかり緩めてリリースをされた人なら、
このような逆向きのねじりを与えた瞬間に、
容易に筋肉は緩みだすという仕組みがある。


そこに乗れた方は、健康管理がしやすくなったといえるでしょう。



また個人個人、アクティブレストのやり方にも千差万別のやり方があるといえるでしょう。


私のやっていることを紹介させてください。


私はときどき、
クリヤヨガという18の容易なポーズを取るヨガをするのですが、
そのような自分がこれは自分に役立ちそうだと思えるものだけで、
アクティブレストがかなえられるのです。
このクリヤヨガでは、
2つの続きのポーズで拮抗する筋肉の緊張と弛緩ができるよう計算されています。
たとえば
仰向けで胸を反らし持ち上げるポーズだったり、
次に背中全体を後ろに引き上げるポーズだったり。
のように脊椎の前後に配置される筋肉群の緊張させる部分と弛緩させる部分が、
このふたつのポーズをおこなえば両方とも意識できるという構成になっている。
このように拮抗する筋肉をワンセットでまんべんなく意識し操作するものには、
アクティブレストに最適な要素が含まれているといえるでしょう。


私の施術をしている姿勢とは離れたポーズをとることになることで、
自ずと体の緊張と弛緩具合の観察がしやすく気づきも増えていって。
冷静に自己身体観察を続けると、
「この部分がねじられてしまった筋肉で、ねじられた方向はこっちだから、
この部位を逆に捻じればいいのだろうな」
と見えてくるのです。


すると、さきほどまで、強くねじられて緊張した雑巾のような筋肉が、
逆に捻るきっかけを与えられた瞬間にホロホロと緩みだすというもの。
自立的に自分の体を本調子へともどすためのツールを手に入れること。
そこにこだわって、各人が考えていくことは大事なことだと思えます。
心がけていきたいですね。



ただどのような方もアクティブレストができるかといえば、
私は、そうとは言えないと思います。


すでに体が衰弱している方や、
深層筋等の筋膜の硬化が強い方が、
無理にでも体を動かさなければ休めないのだといった間違った認識から頑張り過ぎるのは、
かえって、体に更なるダメージを与えてしまうことになります。
そのような方の場合には、
体力を向上させるためや深層筋を緩めるなど先行させるステップを踏んでからにしたほうが安全でしょう。